日曜休みの今日は午後から出かけて熱海駅へ。
無駄に歩いて西に向かい、とりあえずの目標だった静岡まで到達したので、今度はしばらく遠ざかっていた東ルートを歩くことに。
今回は事前にネットで各駅周辺の地図を軽く調べ、二度と迷ってしまうことのないように準備をしたんだけど、それでも三島駅を起点とした函南駅までのルート、というのは把握出来なかった。
そこで、この区間はひとまずパスすることにした。
まだ一度も駅から出たことの無かった熱海駅は、日曜ということもあって観光客の姿も多く、駅を出てすぐのところに並ぶお土産屋さんの前では、大勢の人が品物を物色していた。
市内各所の観光ホテルや旅館のお迎えスタッフが旗を持って立っているのを観るのも初めての経験。
みなさん、週末でお疲れなのか、明らかにやる気ゼロの表情で立っている。
昼寝をしている飼い犬が、自分の名前を呼ばれてお愛想で尻尾を振るくらいの、緩やか~なスウィングで旗を掲げている。
その脇を通って駅前から続く仲見世商店街に入る。
初めて知ったんだけど、熱海市、特に熱海駅周辺の土地って、山と海に挟まれた傾斜地がほとんどを占めていて、海岸部に降りるまではほとんど平地と呼ぶにふさわしい場所ってないのだった。
当然仲見世商店街もいきなり坂となって観光客を迎える。
かなりの傾斜だ。
まだ昼食を食べていなかったので、食べ物屋さんを物色しながら歩いたんだけど、今ひとつ心奪われるものがない。
どんどん坂道を降りて、どんどん海岸に近づき、とうとう坂を折りきってサンビーチ、と呼ばれる砂浜が見える所まで来た所でようやく『レストラン宝屋』という洋食屋さんを発見。
本当はそばでも軽くたぐって、なんて考えていたんだけど、カツカレーがおすすめ、みたいな看板を見て、あっさりと変更。
店の中に入ると中途半端な時間(午後四時過ぎ)なこともあって店内に客の姿はなく、初老、というよりははっきりとおばあちゃんと呼んでいいような年輩のウェイトレスが迎えてくれた。
早速カツカレーを注文して食す。
カツが大きくて、カレーも業務用なんかじゃないきちんと煮込んだもの。
大変美味しゅうございました。
その後しばらく海のそばをぶらついたり、砂浜を歩いたり、ベンチに腰掛けてボーッッとして時間を潰した。
観光地、ということもあっておれと同じような格好をした人(ジーンズ、スニーカー、Tシャツの上に軽くシャツを羽織って背中にはリュックサック)もちらほら見られて、みんなまっすぐ前を向いて、いかにも『私はある目的地に向かって歩いております』と、いわんばかりの決意を秘めた表情をしていて、そのわりには何度もすれ違ったりする。
ただ、ぶらついているだけなのだ。
そうやって海や人を見ながら1時間と少々を過ごし、今度は長く続く坂道を登って熱海駅に戻った。
本当は今日は熱海駅から戻って函南駅まで行くつもりだったのだけど、函南駅~熱海駅間に長くながく続くトンネルがあることに気づき、断念。
何しろ熱海駅近くのバスターミナルからは函南方面に向かう路線が一つもないのだ。
それほど山道がきびしく、距離も離れている、ということなんだろう。
熱海駅前から今度は海岸部とは反対方向にもハイキングコースがあるようだったけど、時間も夕方から夜に近くなっていたし、これ以上坂道を歩くのもかったるかったので、電車に乗って帰ることに。
でも、その時心の中に囁く声が。
函南駅から三島に向かって歩けば、市街地に向かうルートだから道も分かりやすいんじゃない?
あ。
案外、そうかも。
なぜ、そんな簡単に考えを変えてしまったのか、今となっては分からない。
その時点で素直に帰っていれば7時ころには家に帰り着いていたのに、自分自身にそそのかされたせいで、実際に帰れたのは、それから4時間以上たってからのことだった…
明日は13時間拘束の通し勤務だというのに▽TwT▽