6月1日(水)
渋谷の観世能楽堂にて
第四十四回 杜の会 の 舞台がありました。
芸大の邦楽科能楽本科の卒業生有志で
観世流能楽師としてご活躍中の方々の舞台です。
20代前半に訪れて以来、本当に久しぶりでしたが
観客と舞台が近く素敵な能楽堂です
2月に六本木一丁目でまちの縁側サロン
「能遊び」で謡や舞のお話・体験・パフォーマンスを
して下さった能楽師の立花香寿子さん
http://homepage2.nifty.com/kazyu-kazu/T1.htm
がご出演とあり、その時の運営スタッフで
今、赤坂から和文化の発信をしようとしている
仲間とでかけました
全席自由席・かなり早めに並びました。
周りの方々は遠方からのお越しで
謡の本を買っておいででしたり、既に
学ばれておいで・・・と熱い観衆でした。
私たちは正面の一列目の最高のお席で鑑賞
演目はたくさん。若手からお家元までご出演。
能 「巴」 木曽義仲の最期を語る巴御前の霊
にまつわる演目
「ヌエ」(鳥へんに夜という漢字)
近衛院の御代に源頼政に退治された
ヌエの霊にまつわる演目
能をはさんで
狂言「茶壺」 野村萬斎さんもご出演
立花さんの「嵐山」圧巻でした
出で立ち、姿勢、袴の着付け、お顔の表情から
風格があり、キレがあって緩急のある
仕舞と深い謡が素晴らしく、あっという間で
終わってしまったという印象でした。
狂言はやはり楽しくとても
わかりやすかったです
「まんまと」「一段と」「横着者」などの
表現が現在の使われ方と異なったり
音便変化があったりなかったり
日本語の言語としての変遷を垣間見る
こともできました。真正面でしたので
能装束の刺繍もよく拝見できました。
兜の柄、破れ七宝花菱、鱗など
演目との関わりもあったのでしょう。
地謡の方々が並んできれいに
舞台から下がられるご様子や
扇の扱いなどの所作は日本の教育のなかで
伝統芸能と日本人としてのありかたを
次世代に伝えていけることと思いました。
12:50開場で13:30開演、休憩は中一回。
能楽堂の食堂でもあわただしく、もう少し
開場が早いとありがたく、また高齢者の方も多く
休憩はせめて2回あるといいと思いました。
お食事も、歌舞伎などのようにせめて幕の内弁当
などがいただけると嬉しいですね。
今回の震災で、「絆」はもちろん
和文化、和の価値観が見直されており
一日をかけて芸能を地域でともに楽しんだ
そんな文化風土をとりもどしたいと切に感じました。