「書く」という作業 | オーストラリアで日本語を教えるカエル先生の修行日記

オーストラリアで日本語を教えるカエル先生の修行日記

でも、教育に関することや学校生活のことというより、日々の愚痴のほうが多くなりがちだと思います。だってね~。奥さんマディソンさん怖いし、子供たちはパワフルだし・・・。

うちのクリスくんは字を書くことをものすご~く嫌う。小さい時も色鉛筆を持って絵なんて描いたことがなかった。書かないもんだから、ファインモータースキルがちっとも発達せず、字や文章という以前に、9歳の今でもいまだ線を書くのも怪しいんじゃないかって風に鉛筆を持ってたどたどしくヘバッた字を書いている。


おかしな話が口からベラベラ次から次へと出てくるんだから、「そのままドンドン書き留めたらいいだけだよ~」と言っているのに、とにかく「書くという作業」が億劫らしく、「ストーリーを書いてきなさい」とか「調べ学習のレポートを書いてきなさい」というような宿題を嫌々・文句垂れ垂れ・泣き泣き・長時間かかってやっている。つきあってて非常に疲れる。公害もいいとこ。。。


英語でこんなんだから、日本語で字を書くなんてとんでもなく、それでも「おばあちゃんへのお礼の手紙」やら「いとこの誕生日カード」やら、口実を見つけては日本語で書くよう薦めてるんだけれど、これがまた。。。。


今日、東京の母から小荷物が届いて、なんと僕らの大好物の餅が、切り餅がたくさん入っていた。で、このくそ暑い中(ここは今、夏真っ只中、今日も34度)、それでも「お餅食べた~い。も~ち。も~ち。も~ち」という熱い餅食べるコールから、餅を焼いて醤油をつけて海苔にまいて食べた。


そして、「あ~お餅っておいしいね~」「おばあちゃん、もっと送ってくれたらい~ね~」「とのことなので、「クリスくん、お礼の手紙を書くといいよ~。また送ってくれるかもよ」と言っておいた。「おばあちゃん、クリスくんからの手紙、全部フォルダに入れてとっておいてあるらしいよ~」「いとこの大ちゃんが、クリス兄ちゃんから手紙が来たって幼稚園に持って行って自慢するらしいよ~」ETC・・・でまかせ言ってたっぷり発破もかけておいた。


すると「え~、面倒くせ~」とかなんとか言いながら、便箋を出してきて、書き始める様子。しかし、鉛筆が一向に進まない。


「どうした?おばあちゃんへ、お餅を送ってくれてどうもありがとう。とってもおいしかったです。クリスよりって書けばい~んだよ」と、長くなると書くのを嫌がるのわかっていたから、超短くいっただけなのに、「わかってるよ~。考えてるの~」と怒る。


で、「これ送っといて」と持ってきた手紙を見ると、


もち、どうも。うまい。またおくれ。ク


と、さらに短いバージョンになっている。。。

これは電報か?!


「考えてるの~」と怒っていたのは、文字数をいかに減らすかを考えていたのだ。ま、いつものことだけど、ここまで短い、電報みたいなのは初めてで驚いた。


字数を減らすことを考えている間に書けるじゃないか。は~、困ったもんだ。。。


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