(村上委員) 

まず、G7広島サミットについてお伺いします。
 お酒や食品や記念品、例えばスナク首相がはいて話題になったカープ靴下などを含めて、たくさんの県産品が注目を集めたところであります。6月27日の毎日新聞では、5月19日に宮島で行われたワーキングディナーで各国首脳に大阪市の高級ボールペンが贈呈された後、そのペン300本がすぐに完売したということが記事になっておりました。このような分かりやすい影響があるにもかかわらず、サミット効果を活かした戦略がどのようになっているのか疑問に感じることが多々あります。サミット効果を活用して県産品の消費拡大を図っていく必要があるとは思いますが、現在は生産者がサミット関連商品に関して一つ一つ説明して販売している状態になっています。偽物が出る可能性もありますので、消費者が多くの商品の中からサミットでの提供商品や関連商品を判別できるように、サミット関連商品のロゴを発行するなどして消費拡大を図る必要もあると思うのですが、そこについて、どのようにお考えなのか、お伺いします

 

答弁(観光魅力創造担当監) 

本県では、ひろしまブランドショップTAUやひろしま夢ぷらざにおいて、サミット特設コーナーを設置し、外務省から情報が公開された直後からサミット提供商品を展示、販売したほか、サミット提供商品であることが一目で分かるよう専用のポップをつけて販売し、SNS等で情報発信を行うなど、サミット効果を活用して県産品の消費拡大を図ってまいりました。
 ロゴを発行する課題といたしまして、サミット商品のみならず、関連商品やサミット県民会議が国に対して提出した約1,000以上の推薦リストも併せて対象商品として検討していく必要があると考えられることや、現在発行しているほかの認証制度との関連もあることから、こうした課題の整理をしながら検討していく必要があると思っております。

 

質疑(村上委員) 

今お話があったような、TAUや夢ぷらざでのポップの販売などは事業者として普通にやるべきことであって、戦略的な概念の中ではちょっと違うと私は思ってしまいます。
 また、こういった販売促進をするときに、提供商品や関連商品を県のふるさと納税や返礼品に活用することなども、サミット効果を活用した消費拡大の一つの手法じゃないかと私は考えております。
 そこでお伺いするのですが、広島県のふるさと納税の方針は、基本的に返礼品ではなくて、思いなどを推すという方針を取っており、要するにボランティアで寄附するふるさと納税になっています。今回、平和が全面的に押し出されているというところからも、平和の思いを押し上げる素材として、G7広島サミット関連の返礼品を地域特産で売り出していくということは大変重要だと思うのですが、これらについて、県の取組をお伺いします。

 

答弁(観光魅力創造担当監) 

本県では、ふるさと納税の返礼品はありませんが、現在、竹原市などにおいて、サミット等で提供された商品が返礼品に活用されているところです。地域の特産品として、生産地等である各市町において返礼品として用いられることにより、その製品や地域の魅力がより一層消費者の方に伝わりやすいことから、今後、市町に対して相談に応じるなど、必要に応じて支援などをしてまいりたいと考えております。

 

要望(村上委員) 

私がお伝えしたいところは、みんなで頑張るというのももちろん大切なのですが、頑張っている企業を押し上げて全体の競争を図ることをしなければ、経済も商品も発展しないということです。先ほどお話しされていた1,000以上の推薦リストの中から選ばれた商品を堂々と広島県として支援する、そういった方針で進めていくべきだと私は思います。
 もちろん県として、業界に対する配慮があるというのは分かります。商工会議所や各業界団体で認証制度を実施し、そちら側で判断するという考え方もあるとは思います。ただ知事が提案理由説明や今回の本会議で、サミットで高まった広島への注目度や関心度を維持して、その熱を拡大させるための様々な施策を検討し、実施してまいりますということをおっしゃっていたように、広島県が率先してサミット関連商品のロゴの発行をするなどして、推奨商品として推し進めて、偽物防止のためにもサミット関連商品のロゴを発行するべきだと考えております。
 こういった形でしっかりと県の魅力を発信していただきたいのと、先ほど説明していただいた広島じゃ割の予算執行について、多くの問題点はあるとは思います。本来ならば知事が話す注目度が高いこの時期に集客を含めた戦略をもっと取っていくべきであり、情報共有や意思疎通が県庁全体で本当に取れていたのかというところに対して私は大変疑問を感じております。実際にこのG7広島サミットをこれからどのように生かすのかを戦略的に練っていただいて、課題に取り組んでいただくことを要望して、私の質問を終わります。