・mRNAは細胞内で遺伝情報を基にタンパク質を作る際に伝令役となる物質。
ワクチン開発には少なくとも数年かかる常識を覆した。日本や米国180カ国で承認。

アイデアは1980年代からあり研究開発は90年代から本格的にはじまった。


・mRNAは疲れやすく体内の免疫反応を過剰に起こす問題がありうまくいかなかったがmRNA一部の物質を変えるだけで免疫反応が回避できることを示した。RNAを基に作られるタンパク質の量が数倍多くなることも見つけた。この発見がワクチン基盤の基礎。

 

・発表当時の評価は低く大学側はカリコ氏らの研究成果の特許を企業に売却した。13年にビオンテックに入り、ワクチン実用化に貢献し、21年には7兆5000億円になる。

様々な病気の予防や治療に使う。

 

・mRNAは細胞の核の中にあるDNAから遺伝情報をコピーし、設計図通りのタンパク質を作らせる物質だ。道のりが平坦ではなかった理由が2つ
1:1つはmRNAが非常に不安定な物質のため、体内ですぐに分解してしまう事で合成にもコストがかかった。
2:副作用でmRNAは体内に入ると異物として認識されてしまうために強い免疫反応を引き起こす。

 

・ハンガリーで生まれ育ち研究していたがハンガリー全体の景気が後退し研究室は解散し新天地を求め米国ペンシルベニア大で職を得た。当初は研究が評価されず企業に助成費申請を断られたり、大学ポスト降格など困難な道のりだった。


・転機は97年免疫の専門家で共同で受賞するドリューワイスマンと出会い、大きく進展。