『利用者視点のライドシェア解禁を』

『無人タクシー実用化を米中が進む』

『地域の足確保へライドシェア活用』


『利用者視点のライドシェア解禁を』
・一般人が乗客を運び報酬を得るライドシェア解禁は日本では白タクと呼ばれ道路運送法で禁じられている。待望論にはタクシー不足とドライバー高齢化がある。
コロナ禍に乗客減が追い打ちをかけ過去15年で4割減った。
・経済活動再開やインバウンド解禁で需要は回復しつつある訪日客は7月の推計値で232万人とコロナ禍の8割水準まで戻ったが一度去った労働力は簡単には戻らない。12年度34万人居たが22万人と10年間で3割強減った。

・京都などの観光地ではタクシー待ちの行列ができ、東京でも時間帯によってはなかなか捕まらない。公共交通網が脆弱で高齢者の多い地方ではコロナ前から【移動難民】が多数いた。

・平均年齢は58.3歳で高齢者の割合も高い。トラック、タクシーを含む有効求人倍率は2.63倍と高い。

・国交省は新たな過疎地など個人タクシー営業を認め、運転手の年齢上限を80歳とする方針を明らかにし、人口30万人以上の地域で営業を認め年齢上限は75歳だった。
・主婦や若者が暇な時に近所のお年寄りを病院に送迎し副収入を手にできる。
電車やバスのない過疎地では住民の足になるが都心部でも住宅地でタクシーを捕まえるのは簡単ではない。
忘年会や急な大雨でもタクシーは足りなくなる。
・安全確保の観点が問われるがウーバーなど運転手と乗客を組み合わせる役割を担う会社に安全管理や事故時の補償責任を一部負う事やで遠隔で酒気帯びチェックを施す仕組みを整えるなども必要だ。
・供給過剰対策に軸足を置く現状のタクシー行政は時代の流れに遅れている。
GOなど配車アプリはそれなりに普及したが呼べるのはタクシーだけで供給総量自体が増えない。

 

 

『無人タクシー実用化を米中が進む』


・自動車を運転する3要素認知・判断・操作をシステムが自動で担う。5段階の支援システムでは緊急時の人操作レベル2・3が中心だ。4月に改正道路交通法が施工され運転手がいなくても特定条件下で完全にシステムが運転を担うレベル4を解禁した。
・米国、中国ではレベル4が登場し無人で自動運転するタクシー実用化、日本政府は27年度までにレベル4を全国100箇所で実現することを目指す。
・現段階では一般道茨城県日立市24年度に駅から日立製作所向上までの数キロを自動バスで通勤の足に。新東名高速道路は24年度駿河湾沼津SAから浜松SA100キロ、東北自動車25年度6車線区間などで検討し、自動運転トラックで物流の人手不足解消。

『地域の足確保へライドシェア活用』


・タクシー業界は運転手確保として2種免許要件緩和を求めている。国土交通省は過疎地域限定で従来の75歳未満を80歳未満とする方針も理解に苦しむ。高齢者重大事故が多いのは統計的事実であり同省が強調してきた安全重視の方針と食い違う。
・ライドシェアは運転手と客が互いに評価しあうので危険運転やカスタマーハラスメント的な行為が自然淘汰される期待もある。ライドシェア反対の旗を振ってきたタクシー業界も【移動難民】を減らすためにも何をすべきか大局的な視点が必要。

何年も深い議論がなされず使いこなす知恵を絞り、ノウハウをためる機会を失ってきた点は見過ごせない。
・議論の入り口でライドシェアを拒むのではなくどうすれば信頼できる交通システムとして社会に組み込めるのかその道筋を探る行動がある事だ。そこそこ便利な国という意識のせいか、日本はよりよい環境を追う意欲が弱く社会の現状維持力が妙に強い。