『昆虫を養殖魚の餌に』
『米牛肉、強まる供給懸念』

『肥料安定確保へ新指標』
『栄養基準満たせず値上げ』
『魚介水揚げ量が最低』
『エルニーニョ食料高の芽』

『昆虫を養殖魚の餌に』


インセクトは昆虫を使った飼料や食品を欧州で販売し丸紅と協業。
真鯛など養殖魚の餌に使うが魚の養殖で使う飼料の魚粉や大豆かすの輸入価格は原材料の高騰で上昇している。
グリラスは食用コオロギを養殖しパウダー使った食品を販売。
ベターオリジンはミズアブ幼虫を育て鶏などの資料に活用
22年魚粉価格は1キログラム当たり209円と32%高まった。
イワシは食用でもあり人口増で今後高騰していく可能性が高い。

AIを活用し1~2週間程度でコンテナ飼育し餌活用など色々と取り組むべきだ。

 

『米牛肉、強まる供給懸念』


干ばつでえさ不足で飼育縮小。
長引く干ばつでえさになる牧草が慢性的に不足し畜産農家が生産頭数を減らしている。
世界生産牛肉7230万トンのうち米国産は2割1273万トンを占める。
22年牧草生産量が前年より3割減となり餌の消費量を抑えるために牛が充分に育つ前に出荷したり飼育規模を縮小している。
23年時点で飼育頭数は前年から3%減の9千万頭となった。

しかも出荷時期を早めた事で出回る牛のサイズはこれまでより小型になり1年間食用として得られる肉も2%減っている。

・飼料作付け面積102万6千ヘクタール過去最高の21年産を2%上回り14万2055ヘクタールだった21年産と比較し23%増え過去最大になった。20年産は7万883万ヘクタールだったため2年で2倍に広がった。
・コメは人口減少で年間約10万トンペースで需要量が減少し政府は飼料用米や大豆などへの作付け転換を行う。

・20~21年は新型コロナ影響で外食不振でコメ消費が伸び悩むことで農家が転換した。

・23年は食用米が値上がりすると予想し飼料用作付けを減らす方向だ。日本はトウモロコシなど飼料作物の海外依存度が高い。飼料自給率を30年度までに34%拡大にする目標を掲げている。
・需要家からすると飼料用コメは養鶏の配合飼料に混ぜると卵黄の色が薄くなる。農水省の期待ほど飼料用コメは求められていないのではといぶかしむ。

 

『肥料安定確保へ新指標』


・農産物の育成に不可欠な肥料について調達先の分散や国内の代替え生産に関するKPIを想定する。肥料原料となるリン酸や塩化カリウムなどはすべてを輸入に頼る。
・今後の農水省の環境保全指針【みどりの食料システム戦略】を踏まえて検討する。
有機農業拡大、科学農薬の低減、森林保全など脱炭素貢献度が高い項目を中心に分析。
・現状は食料自給率しかないが食糧価格の高騰などで輸入リスクが高まっている。

自給率だけでは食糧危機に対応できないと判断し、世界の食料供給能力やエネルギー価格の上昇に応じた対策などを指南している。
 

『栄養基準満たせず値上げ』


・乳牛の飼料価格が上昇
・魚のフライは小さくなって回数も減る。

・もやしの頻度が増える

・合い挽きミートボールは豚の比率が増加
・卵不足で卵スープはわかめスープに
・小麦粉価格が上昇

・学校給食は前年度比1割ほど上がっている。給食費は小学校1か月平均4477円、中学校が5121円、前回調査に比較して3~4%増えている。
・鳥インフルで卵が不足し、ウクライナ戦争で油・小麦粉含めてすべて値上がりし、足元では米国が干ばつで牧草不足により牛肉供給が絞り込まれている。

・栄養の摂取基準を満たせなくなっているのは宮城県冨谷市は基準に対して20年度97%が23年度は90%近くまで低下する可能性がある。
給食の無償化を契機に栄養価を上げる為に4月から一食当たり単価を従来の275円から300円に中学校は325円から360円に改定。

 

『魚介水揚げ量が最低』


ピーク時比較 サンマー96.8%、スルメイカー95.6%、-78.4%
前年比 鯖類-28.5%、カツオー28.6%
・22年漁業・養殖業合計量は前年比7.5%少ない385万8600トンだった。

海面漁業の漁獲量は289万3700トンで前年比較9.4%減

海水温上昇で回遊ルートが変わりホタテ貝は前年を4.5%減った。

・一方、サケ類、カタクチイワシなどは増加した。クロマグロは国際規制で資源量が回復し6.6%増、ニシンも44%増加。海面養殖は91万900トンで前年比1.7%減。

養殖が減ったのは外食需要の低迷と需給を見て生産者が養殖量を減らした。

『エルニーニョ食料高の芽』


・東南アジア、アフリカなどで干ばつによる農作物の不作が深刻化する懸念が高まり、砂糖やカカオ豆などの国際価格は歴史的高値を付けた。
砂糖の原料である粗糖の国際相場は4月下旬に約11年半ぶりの高値を更新。
・1997年過去のエルニーニョが世界経済に与えた損失は790兆円、国連に世界食糧不安に直面した24億人のうち、11億人がアジア、8億6800万人がアフリカにいた。