質疑(村上委員) 

 

皆さん、おはようございます。福山市選出のオレンジの村上栄二です。早速、質問させてもらいたいのですけれども、私は、ネクタイもマスクも車もオレンジにして、徹底しております。しかし、昼からはマスクは白色に変えます。要はめり張りを聞いた質問をしてまいりますので、皆さんよろしくお願いします。


まずは、農業の出口戦略についてです。
 先月の農林水産局の部局別審査において、私は、農家と学校の食材仕入れに関して、直接マッチングを行っている事例があるか、お伺いしました。大規模な経営体が学校給食に出荷している事例がある一方、小規模な学校による地元の個別農家との直接取引では、安定的な取引となっていないとの答弁でした。
 私は、各市町の学校給食など、年間を通じて大量の食材を必要とする施設の過去の需要を分析して、どの時期に、どれだけの食材が必要になるのかを把握し、それに必要な農産物を計画的に県内で生産し供給することができれば、本県農業の大きな改革になると考えております。
 生産者側にしても、これらの施設でどのような食材が求められているのか、大量発注が見通せるのであれば、需要が読めて生産に踏み切ることができます。
 そこで、農業就労者の所得を上げることが喫緊の課題であり、主にJA、スーパー、市場などが大口の出口戦略となっておりますが、各市町の学校給食の需要に関するデータを県が積極的に把握して、マッチングが広域的に進むような視点で、もう一つの出口戦略をつくり、農業者の販売支援をしていくべきと考えますが、知事の御所見をお伺いします。

 

答弁(知事) 

 

県産農林水産物の学校給食における活用は、地域の食文化や農林水産業に対する子供たちの関心を高め、地産地消への理解促進を図ることにより、家庭での消費拡大につながるなど、生産者の所得向上に寄与する取組であると認識しております。
 県といたしましては、学校給食での利活用を促進するため、第3次広島県地産地消促進計画に基づきまして、年間を通じて各給食施設が求める数量や規格などの需要量の把握、栄養教諭や市町、JA等の連携による生産者とのマッチングなどに取り組んでいるところでございます。
 学校給食の需要につきましては、県教育委員会が実施した市町別・品目別使用量などの調査を基に分析したところ、使用量の多いタマネギ、ジャガイモなどを広島県産で賄いたいというニーズが高いことや、事前に取り決めた契約に応じて納品する必要があることなどが明らかになりました。この分析結果を受けて、産地を抱えている市町やJA等にヒアリングを行ったところ、使用量の多い品目の生産が県内では少ないことや契約に対して確実に供給できる流通体制が整っていないことが課題として挙げられたところでございます。
 県といたしましては、こうした課題解決を図るため、教育委員会やJA等との意見交換を重ね、庄原市をモデルケースとして選定し、ニーズが高い品目の作付を生産者に働きかけるとともに、安定的に流通できる仕組みづくりの検討を開始しているところでございます。
 また、産地と学校給食のマッチングを進めるためには、契約に応じた数量を計画的に生産し、正確な情報を事前に提供する必要があることから、現在、スマート農業の実証試験により、収穫予測技術の確立に取り組んでいるところでございます。
 今後は、こうした庄原市の取組やスマート農業技術を県内に広く普及することにより、需要と供給とのマッチングを積極的に進め、農林水産事業者の販売力強化につなげてまいります。

 

要望・質疑(村上委員) 

 

私がイメージしているのは、あくまで管理ではなくコーディネートだと思っております。これまで何かをするとなると販売組織などをつくったりしていたのですけれども、広島県にはサンドボックス会員もいます。
 今からの時代、組織を持つのではなく、オンライン上でつなげていくアプリ、システム管理で、旗振り役、新しいニーズをつくっていただきたい。それと、今、地域では、電車などといったいろいろな課題が出てきています。それには、農産物を運んで、地域に持って行くだとか、いろいろなことが考えられると思うのです。しっかりとスマート農業の推進を含めて、進めていただきたいと思っております。