次に、交通指導取締り及び交通安全施策整備対策について質問します。

 

県警察におかれては、昨年度、2025年度までに交通事故の死亡者数を年間60人以下に抑止するという目標を掲げました。ただ、近年、私の地元でもある福山市の駅前に、ベトナム人の方がどんどん出店しているような状況で、ベトナム人と思われる外国人の方が、ナンバーのないペダル付原動機付自転車を歩道上で乗り回す光景が目につくようになっています。
そこで、最初の質問ですけれども、このところ急激に目にすることの多くなったペダル付原動機付自転車がどのようなもので、従来からあった電動アシスト自転車との違いや走行する上での注意点をお伺いします。

答弁(交通部長) 」

 

ペダル付原動機付自転車は、電動で自走する機能を備え、電動のみ、または人力のみによる運転が可能な自転車で、道路交通法上では原動機付自転車に区分されております。一方、電動アシスト自転車は、電動のみでは作動せず、人力を加えた際に走行に応じて駆動補助力が加わるよう設計されている自転車であり、道路交通法上、軽車両に区分されます。
 公道を走る上での注意点としては、ペダル付原動機付自転車は、一般の原動機付自転車と同様に運転免許証が必要であるほか、車両の登録、ナンバープレートの表示、前照灯、制動灯、方向指示器といった道路運送車両の基準を満たした装置を備える必要があります。また、原動機を作動せず人力だけで走行させた場合も、道路交通法上、原動機付自転車の運転に該当します。一方、一部のペダル付原動機付自転車には、構造の切り替えにより自転車として走行することが可能な車両もございます。

質疑(村上委員) 

 

説明を受けて、多分皆さんも感じたと思うのですけれども、ぱっと見てペダル付原動機付自転車か電動アシスト自転車か、どのナンバープレートが要るのかというのは、警察の方もなかなか分かりにくいのではないかと思いました。説明をきちんと聞いてやっと理解できるぐらいですから、果たして利用者、歩行者がどの程度ルールを知っているのかと思います。逆に言えば、業者などにフォーカスを当てて、県警が話をしながら対応していかないといけないと思います。
 それでは、ペダル付原動機付自転車に係る交通事故がどのくらい発生しているのか、悪質な違反に対して検挙した件数がどのくらいか、自転車事故全体の件数も併せてお願いします。

 

答弁(交通部長) 

 

交通事故統計ではペダル付原動機付自転車を含む全ての原動機付自転車に係る件数しか把握しておりませんが、このたび、県警察におきまして、手作業で確認したペダル付原動機付自転車に係る人身交通事故件数は、令和3年の発生はなく、令和4年10月末現在では1件と承知しています。また、ペダル付原動機付自転車による交通違反の検挙件数につきましても、個別に集計していませんが、飲酒運転や無免許運転等の悪質交通違反については、これまでのところないものと承知しています。
 なお、福山東警察署管内では、最近、特にベトナム人の方によるペダル付原動機付自転車の運転が散見されています。これらの運転手の多くは、当該車両が原動機付自転車等に該当し運転免許やナンバープレート等が必要であることを認識していないことから、ベトナム語の翻訳文をつけた警告書を交付し、ルールの周知徹底を図るなど、指導を強化しているところです。
 また、県内の自転車に関係する人身交通事故件数につきましては、速報値ですけれども、10月末現在、740件発生し、全人身事故の3,448件の約21.5%を占めています。

 

質疑(村上委員) 

 

事故は1件ということで、苦情は私に寄せられているけれども、実際には事故はないとお伺いしました。
 そこで、ペダル付原動機付自転車に対する啓発、取締りについて、どのように県民に周知しているのか、何か取組があればお願いします。

 

答弁(交通部長) 

 

県民の皆様に対しましては、ペダル付原動機付自転車が原動機付自転車であることを認識していただくとともに、安全利用につきまして、交通街頭活動や自転車関係団体と連携した広報啓発活動をはじめ、学生や外国人技能実習生などを対象とした交通安全教室の機会などを活用し、広く周知を図っているところです。また、交通違反につきましては、指導、警告を行うとともに、悪質な違反につきましては、免停など措置を講じてまいります。

 

要望(村上委員) 

 

最後に要望ですけれども、ベトナム人の方に対してしっかりと周知する文書を作っているということですが、ペダル付原動機付自転車の普及で道路交通を取り巻く環境は刻々と変化していくと思うのです。そういった中で乗り遅れることなく、あらゆる手段、機会を捉えて、先手先手で周知していっていただきたいと思います。
 また、先般ネットニュースに流れていたのですけれども、東京では警視庁において、悪質な自転車利用者に対する取締りを強化するとのことです。県警察においても、特に、学生などがエアポッズなどで音楽を聴きながら運転している危険運転に対して、注意を何度か重ねた場合には学校に通知するとか、自転車登録者をスマホやタブレットなどできちんと登録して、複数回の注意に関して確認できる新しいシステムの開発も考えていただけたらと思っています。
 これからも悪質な違反に対しては厳しく臨む姿勢を県民に示していただくことを要望して、質問を終わります。