◯質疑(村上委員) 早速ですけれども、SDGsによる環境配慮をしなければ、投資も融資も取引も今後難しくなることを考えると、ESG人材が必要となっていると言われております。先日も、日本経済新聞で、金融機関でも、4割の金融機関でESG人材がいないと報道されておりました。
 では、ESG人材などが企業に求められているのですけれども、県庁内の組織でESGの専門部署は、他部署と兼務になっているのか、組織としてどのように取り組んでいるのか、また、これから取り組もうとしているのか、お伺いします。

 

◯答弁(商工労働総務課長) まず、環境、社会、ガバナンスというESGの概念である3つの観点別に商工労働局内を見てみますと、環境面でいいますと、カーボンリサイクル推進など、環境・エネルギー産業集積促進を担いますイノベーション推進チーム、社会面で見ますと、人権問題への対応の一つとして、職場における男女平等や長時間労働の是正といったことでいいますと、働き方改革推進・働く女性応援課におきまして、個々の取組を実施しております。
 また、県庁全体でいいますと、環境行政や人権問題を所掌いたします環境県民局におきまして、環境、社会に関わる取組を行っているところでございます。今、お話にありましたESG全般ということではなくて、個別の取組ということで前に進んでいる状況でございます。

 

◯質疑(村上委員) 結局、こういったところもそうですけれども、SDGsに関しても、言ってみたら、商工労働局が関わるところもあれば、環境県民局が関わってくるところもあったりしながら、いろいろ横軸で関わっていくところが出てきます。2015年に締結されたパリ協定でESG投資をしようという話でまとまったのですけれども、現在、広島県庁では、ゼロカーボンなども取り上げて取組を進めているとともに、ESGに関して、行政よりも先んじて、一歩先を行く取組を進めている金融機関等からの派遣職員も受け入れて、県職員と一緒に業務を進めているということは事前のお話でお伺いしました。
 中長期的な視点におけるSDGs要素を盛り込んで、商工労働局だけではなく、環境県民局や農林水産局などを含めて、事業が多岐にわたる中でESG人材が必要だと思うのですが、まずは企業と交渉や打合せが多くあることが予測される商工労働局としてどのように認識しているのか、お伺いします。

 

◯答弁(商工労働総務課長) 今、御指摘がありましたとおり、これまでは、投資対象企業の業績とか利益といった数字とかお金にフォーカスし、金銭的リターンがどのように見込めるかといったことを、機関投資家の方が重視していたということでございますけれども、2015年パリ協定以降、現在は、その財務情報のみならず、環境・社会・ガバナンスの視点でも投資対象企業を評価されるということになっておりまして、企業においては、安定的に資金調達して、持続可能性や成長を望む上ではESGの視点を持った取組を行う等で企業価値を高めることが求められていると考えております。ESGとかSDGsといった考え方が生まれた企業からの御相談は、現在でも商工労働局の様々な課において行われているところでございまして、こうした相談に対応できるように、相談を受ける職員は、日々、情報収集でありますとか、研究した上で、意見交換をしているといった状況でございます。ただ、こうした様々な企業に対応していく職員の能力の向上とか、成長ということは重要で、より必要であると認識しているところでございます。

 

◯意見・要望(村上委員) まず、大切なことは、ESGに必要な資格がすごく曖昧で、何をもってこのESGの人材というのかが分からない。しかも、今後、テクノロジーの活用によって、ESGの在り方は、また変わってくる可能性もあるというところで考えると、私はこれまでにもいろいろな質疑をしてきたのですけれども、そういった中では資格の部分で大きく2つ問われてくるかと思っています。それは何かといったら、まずは、今の学生はデジタルに対する知見があり、また、SDGsの教育は受けて育ってきています。要は、先ほど局長も言われたように、広島大学の学生の確保はすごく重要だと思っていますので、県庁体制で広大生に来てもらう研究を徹底的にするべきだと思っております。
 もう一つは、現在の職員に大きなスキルはもう必要がないと思っているのです。ただ、私が以前から話しているITパスポートで、専門用語を把握し、ベンダーや若手職員と共通言語を共有等し、知見の差をなくすことが必要かと思います。あと、特に商工労働局に求めたいものが、総務省が推奨するデータサイエンスという数値に基づいた施策を実行する能力、今後管理職には、資格でいえば、この2つの力が大きく求められているのかと思っています。
 先日あった阿武町の誤送金問題では、フロッピーディスクを使っていたと露呈しました。これも役所の中に根深くある、親しんできたやり方で非効率な業務がいまだに負のレガシーとして残っていることが散見された一例かと思っているのです。そこで、人事権は商工労働局にないから分からないではなくて、金融機関が、店舗も人も減らして、大量退職していく状況が今後考えられるということであるならば、行政において、金融機関経験者の中途採用はやはりITのリテラシーも高いですし、データサイエンスも、数字に基づいた政策を見てきている人たちがかなりいますから、ここの人材の獲得も今からいち早く練って、採用に生かすべきではないかと思っております。
 特に先ほども申し上げたように、商工労働局は、直面する現場の企業と知見を共有する場も多く、しかも、数年での異動を考えると、このESG人材は広島県として関係各局に必要な人材になり得ると思っています。時代が大きく変化している潮流を見逃すことなく、まずは組織の中でESG人材を教育し、増やしていき、そして、新しい時代の施策を十分に練ることができる組織になることを強く要望して、質問を終わります。