【警察関係質疑】
 

○意見・質疑(村上委員) 

まず、これは意見ですけれども、先日、医師が1億3,800万円の特殊詐欺被害に遭ったと思います。特殊詐欺の被害額が、2020年は約2億4,000万円ちょっとだったと思うのですけれども、2021年にはもう4億7,200万円まで増えているということです。こういった事情も含めて、次回から、打ち合わせをしていきたいと思っているので、また詳しい事情等を教えていただければと思っております。

 

それでは、運転免許証における外国人の対応状況などについて質問します。

先日、東部運転免許センターに赴いたところ、割と多くの外国人が訪れている状況が見受けられました。

現在のコロナ禍の中でも、この広島県には多くの外国人がおられます。少し前になりますが、2020年に調べたところによりますと、広島県における外国人労働者数は約3万6,000人、前年に比べて4,700人増となっています。これは、平成19年からのハローワークの統計以来、過去最高のようでした。労働者の内訳は、技能実習生が約半数を占めておりまして、地域別では広島市に次いで福山市が多いとのことです。

 

現在のコロナ禍では、やや外国人が減少しているようですが、このコロナ禍もやがては収束して、その後はまた外国人労働者など、外国人が大幅に増加することが予想されます。働く外国人にとって、当然運転する必要があるでしょうから、運転免許証を取得しなければなりません。

そこで、運転免許証を取得する際、外国語学科試験問題の整備状況はどのようになっているのか、お伺いします。
 

○答弁(交通部長) 

外国言語の学科試験問題につきましては、英語、中国語、ベトナム語、ポルトガル語を整備し、第1種免許試験、仮免許試験、原付免許試験を実施しております。

 

○質疑(村上委員) 

4か国語で整備されているということです。

ただ、これから多様化されていく時代において、いろいろ考えていかないといけないと思うのです。その運転免許証を取得した後、いろいろな講習があり、たしか初心者講習、違反者講習、停止処分者講習、取消処分者講習、更新時講習、高齢者講習があったと思います。中でも停止処分者講習についてお伺いしたいのですが、停止処分者講習は短期、中期、長期の講習区分があり、講習を受けて試験に合格すれば、停止の期間が短縮される流れであったと思うのです。

 

 そこで、停止処分者講習における講習や試験において、外国人は年間おおむねどのぐらいの人数がいるのでしょうか。また、日本語の読み書きに自信がない外国人に対して、外国語での講習や試験を行っているのか、お伺いします。
 

○答弁(交通部長) 

停止処分者講習は考査を組み入れて実施しておりまして、令和2年は46人、令和3年は30人の外国人が受講されました。

 なお、停止処分者講習を受講される方の国籍まで把握しておりませんので、名前から外国人と思われる方を抽出しております。

日本語の読み書きなどが困難な外国人に対しましては、通訳ができる方の同伴を案内しておりますが、考査につきましては別室において講師が問題を読み上げるなどして、個別に対応させていただいております。
 

○要望・質疑(村上委員) 

現状では、試験は通訳者などの対応ということで、その外国語では行っていないと思います。令和2年が46人、そして令和3年では30人といえば、確かに費用対効果を踏まえると、県行政が簡単に予算をつけるとは正直思えないです。ただ、既に大都市の一部では導入していることもお伺いしております。

本来ならば警察庁がまとめて試験問題を作って、それで都道府県で一元化してやっていけばいいはずですけれども、こういったこともなぜか各都道府県に任せるという、とても非効率な形になっていると思います。

 

県に対しての要望も必要だとは思うのですけれども、警察庁に対しての要望も併せてよろしくお願いいたします。

 

最後になりますが、停止処分者講習を例にお聞きしたのですけれども、現状だと外国人は、1か月待って運転を行うという流れになっていることが結構あると思います。そういったときに、中小企業においては運転ができないとなると、様々な業務に支障が起こり得て、結果として企業側にとっても外国人労働者の就労環境においても課題が発生すると思います。

 今後は各種免許行政において、日本語の読み書きに自信がない外国人に対する外国語での講習や各種試験を拡充していくべきと考えますが、どのように考えられているのか、お伺いします。
 

○答弁(交通部長) 

今後、外国人の免許保有者は増加する方向と思われます。

外国言語による学科試験問題の拡充をはじめ、停止処分者講習などの各種講習において、交通ルールや安全運転についての理解を深めていただける環境整備を検討してまいりたいと考えております。
 

○要望(村上委員) 

前向きな答弁ありがとうございます。

 運転免許の各種試験は、正直、日本人でも引っかかってしまうような、状況によってこれはどうなるのかという、引っかけではないですけれども、そういった問題もあって、日本語の読み書きに自信のない外国人からすると、とても難しいと思うのです。

 

日本に来たら日本語を話せ、読め、書けという昔ながらの考えでは、今後、日本の在り方は成立しないと思います。もちろん外国人であっても、日本における運転は日本のルールに従って安全に運転しなければならないので、クリアしてもらわなければならないラインがあることは承知しております。ただ、外国人の労働力の確保や、外国人が安心して住める広島県の実現のために、運転免許行政において、ぜひとも多様な外国語で対応できるように取り組んでいただけることを要望して質問を終わります。