『国産割りばし値上げ』

『国産木材増産 3つの壁』
『林業活性化のタイミングだ』
『23年実用化 2倍速で育つ樹木』
『3Dプリンターで住宅建築』

昭和天皇が戦後復興で植林をし続けて戦後復興を成し遂げた。
経済・生活基盤は樹にある事を肝に銘じる。


 

『国産割りばし値上げ』


材料となる間伐材などが木質バイオマス燃料となり材料費が高騰しており、中国への丸太輸出も材料費の押上要因だ。
年間200億膳使う国内97%は安価な輸入品が占めています。
直近5年で2回20%値上げしたが、現在1膳4円だが中国産は1膳1円
国産は安いもので3円料亭用は10円近い。

 

『国産木材増産 3つの壁』


山林整備
林業家の採算
建材変化

輸入材木のウッドショックから国産材に注目が浴びています。
国産材の増産が急には進まない要因は3つある。


1:丸太を出材する山の整備が進まない、欧米と違い厳しい山渓社から出材する。


2:製材価格が上がっても山の所有者には還元されにくい仕組み。丸太の売上から伐採や搬出など経費を差し引いた立木価格が流通経費の増加などを背景に押し下げています。
20年スギの立木価格は1立方メートル2900円、丸太価格は1万2700円で半額近くを占めていたが現在は2割程度


【採算がとれる見込みなければ林業家が安心して伐採し再造林する事が出来ない】


森林所有者などが作る施業や資源保護計画【森林経営計画】の基準で伐採量の上限が定められている点も関係している。
認定を受けると減税控除が受ける事ができる。


3:住宅の建て方変化。
乾燥材が主流になった事が国産材には逆風だった。
海外に比較し規模の小さい国内の製材会社は乾燥用設備が導入しづらく、乾燥された輸入材へのシフトが進んだ。

結果として製材会社はいま投資しても輸入材が安くなれば需要家はまた離れていくのではという不安もある。国内安定供給までの道のりはまだ長い。

 

『林業活性化のタイミングだ』

2002年2割弱まで落ち込んだ木材自給率。
19年には4割近くまで持ち直した背景は製材工場の大規模化だ。
設備投資への公的な支援を受けて生産能力が進み供給が安定して品質も高まった。
ビル建設に際して木材の利用を促進する為の新制度が10月からスタートするが国や自治体と協定を結んだ事業者に対して建設費の一部を補助します。
今後は民間を含めた建築物なども広げる。
木材利用協定を介して建設計画の信用力が高まる事で足りない資金を民間金融機関から調達しやすくなる。
今後の林業はドローンで苗木の運搬、生育状況調査など活用すれば労働環境も改善される。
森林は洪水を防ぎ、二酸化炭素を吸収し、ビジネスを通じて国土の保全に資する。
収益性を高め補助金に頼らないスキームまで公的性を高めて取り組むべきだ。

『23年実用化 2倍速で育つ樹木』


世界的に木材価格が高騰したことを受けて通常より2倍速く育ち国産材に使える樹木を23年に実用化する事で、育成コストや時間を減らし国産供給拡大につなげる。
杉やヒノキよりも成長の早いコウヨウザン、センダンを想定する。
現在はにほんのごくいちぶで進められているが生育を速める交配研究や最適な植林環境調査を進め、木材活用の早期実現を目指す。

背景に高騰が続く国産材価格がある。
19年時点で総重量3800万立方メートルに占める国産材利用量は半分弱にとどまる。

 

『3Dプリンターで住宅建築』


アメリカベンチャーはひとり暮らしの小型住宅はわずか10日で完成している。
図面データを入力しデータ通りにノズルを動かし、紫外線を当てるとすぐに硬くなる特殊な建築素材を噴射して積み重ねる。
固まった層は外壁や床材などになるため、大掛かりな現場工事は要らない。
こういった時代にも入り始めるので木材活用自体がどうなっていくのか?も不透明です。

費用は30%削減できるようで日本市場参入も視野に入れています。
現在3Dプリンターで患者の細胞を使い血管など製造し、臨床試験を実施している。
丸紅も臓器をプリンターで作成しています。

イスラエルでは代替え肉によるステーキなどを製造する技術を開発し、植物由来素材を3Dプリンターのノズルで噴射して積み重ねて製造しています。