次は、職業学校についてです。
先日、地元の沼南高校に視察に行きました。

地元の職業専門高校というのは地域の産業界でも期待があり、そして、職業教育について、専門高校の卒業生は広島県に根づきやすいという特性もあります。

企業からは高卒・大卒より現場を知っていて、様々な知見もある高専卒業生が欲しいという要望をよく私は耳にします。

現場で即戦力として活躍できる質の高い職業人を育成していくために、高専高校に近い形で専門高校に専攻科の設置を進めていくべきだと思いますが、教育長の御所見をお伺いします。

○答弁(教育長教育長)

職業教育につきましては、高度な技術・技能を習得し、社会や地域のニーズに即して、即戦力となり得る実践的な能力を身につけた人材を育成することが求められているものと認識しております。


広島皆実高等学校衛生看護科及び専攻科におきましては、最短での資格取得を目指しており、5年間の一貫した看護教育を行うことにより16年連続で全ての生徒が看護師国家試験に合格するなどの実績を挙げております。一方で、本県の専門高校におきましては、デジタル化に対応した産業教育設備の整備を行うなど3年間で実践的かつ専門的な資質で・能力を身につける取組を行うとともに地域や産業界等と連携しながら学習プロジェクト等の開発を行い、将来を見据えた人材育成に努めているところでございます。


教育委員会といたしましては、関係機関と連携し、産業界や生徒、保護者のニーズなどを踏まえながら、専門学校や大学への進学、就職など多様な進路を視野に入れ、社会で求められる人材育成に努めてまいりたいと考えております。

○要望・質疑

高専高校になると短期大学のように、2年間のカリキュラムを文科省に出して授業カリキュラムが固定化されるといったことを考えると、専門学校という形で民間と連携を考えて、時代の変化に早く対応できる学校をつくっていけば、そのカリキュラムを自動的に動かすことができる。

 

文科省の流れも今そういった形になっていますから、中央教育審議会の考え方に沿ってより進めていただきたいと思っております。

そして後々、こういった職業専科の学校というのは、公設置民営校という形で、高校と専門教育の連携で地域の職業専門教育にもつながっていくと思いますので、よろしくお願いします。

三次看護専門学校三次看護専門学校は卒業した後の2年、准看護師が正看護師になるべくカリキュラムを受けることができるなど、そして広島県ではリカレント教育もかなり実践してきていて、今後、就職氷河期の人たちのリカレント教育で再教育できる県立高校がより多くできていって、大きく変化するICT時代において、県民にとって必要な県立学校というものをより深く考えていただければと思っております。


先日、沼南高校に視察に行きました。

その中の鷹の巣校舎は本校舎とはまた別の、農場もある結構広いところですが食品加工場では設備が老朽化して基準が満たされていないために、パンやクッキーを作ることができないような状況です。

 

6次産業化の科目間連携ができないというところで、授業で使っているPCもこれからの時代に対応できるようなものではなく。

しかもしかもその地域はWi-Fiもなくてネットインフラも整っていないということです。

 

栽培、加工、販売というスキームで6次産業化を目指す施設更新も必要な投資だと思っています。
そこで、地元に根づいて産業振興の権限をお持ちの知事にお伺いしたいのですが、担い手となる専門学校の学校施設、設備の老朽化、、今後デジタル化を含めた技術革新に対応する施設整備の改善拡充を早急に進める必要があると思うのですが、必要な予算について知事の御所見をお伺いします。


○答弁(知事) 

 

専門高校につきましては、即戦力として期待される専門的な知識、技術等の習得を目指した実験、実習を重視した教育活動が行われておりまして県教育委員会においてその基盤となる施設・設備についても計画的な整備が進められていると認識しております。


具体的には県立学校施設については、平成30年3月に策定いたしました県立学校施設長寿命化方針に基づいて、予算の平準化と長期的なコストの縮減を図りつつ、計画的な改修を実施しており、設備につきましても必要な修繕や更新等を行っているところでございます。

また、専門高校におけるデジタル化への対応について5.0Society時代における産業を支える職業人を育成するためこのたび、国庫補助等を活用して、デジタル化に対応した産業教育設備の整備にかかる予算を今次定例会において上程しているところでございます。

今後とも、地域社会や産業の活性化に貢献できる人材を育成するため、専門高校に対し、教育委員会と連携しながら、施設、設備の整備を含め必要な支援を行ってまいりたいと考えております。



○要望・質疑

今、平準化施設整備計画で平準化というお話が出ましたけれども、平準化とはまた違う形で、コロナ禍において一気に状況が変わっているので、知事に27億円も予算を計上していただけたというのは本当に大きなことだと思いますので、早急に進めていただければと思っております。

 

特に、こういった施設整備でどんどん導入していくのもよいとは思いますが、東部工業工業技術センタ技術センターーが福山市にありますので、連携だとか、授業の中で今生かされてれているこの資源をフルに各局とも連携しながらやっていただきたいと思っております。

 

沼南高校では令和4年度末をもって普通科を廃止して家政科と園芸デザイン科の2科の専門高校へと進んでいくことが決定しているのですが、これまで企業連携というのはJAだとかそういったところで決まっていたような形ですが、これからのスマート農業という観点で進めていくと、IT企業やひろしまサンドボックスとの連携や支援、具体的には老朽化した施設インフラ整備などの投資も考えていったらいいのかと思っていす。
そこで、商工労働局とも連携するプロジェクトが必要だと思いますけれども、教育長に御認識をお伺いいたします。


○答弁(教育長教育長)

 

専門高校では、卒業後の産業現場で必要な資質・能力を身につけさせるため、産業界と高等学校とが一体となった教育活動を実施することが重要であることから県教育委員会といたしましては、関係部局や関係機関等と連携を図り、各学校の支援に努めているところでございます。

 

こうした中、例えば、沼南高等学校におきましては、地元企業と連携し、自校で生産したブドウを用いたワインを開発するほか、油木高等学校におきましては、耕作放棄地を活用してナマズの養殖を行い、地元企業と協力して地域の特産品として販売するなど、地元の産業界と一体となった取組を行っているところでございます。

 

県教育委員会といたしましては産業の高度化や複合化が進行していることから、農林水産局はもとより、商工労働局等の関係部局や産業界と密接な連携を図り、次代の産業を担う人材の育成が図られるようれるよう、取り組んでまいります。


○要望

 

スマート農業というのはIT化が進んでいく事で、全国で進められている農業科では、情報処理の国家資格1級を取る形でやっています。
 

その資格を取ることを目的にしてしまうと教育の様々な選択というものは失われていく可能性もありますが、やはり企業がどこを見るのかといったら、資格というのは大きな目安になっていくと思いますのでしっかりと対応していくような形でお願いします。


あと、人事について、教育委員会の職員は教育委員会から任命されていまして、商工労働局は知事から任命されています。

 

その中でプロジェクト等を本格的にするとなったら、知事と教育長の合意を前提として県一丸となった本格的なプロジェクトで進めていかないといけません。

やはりどうしても教育委員会と商工労働局という縦割りの中で形だけ話合いをしましたということにならないように、これからの産業振興を踏まえてよろしくお願いします。
それでは、、最後に残り1分ほどになりましたけれども、私は縷々質問させていただきました。

 

時代の変化とともに組織は変わっていくと思います。

今、電通、エイベックス、さらにはNEC、そして三井不動産等は本社売却を進めています。
財務戦略もありますけれどもクラウド化とともに、働き方改革が一気に進んでいるのです。

時代の変化を意識して、この本庁の在り方そのものも考えていく。
トヨタというのはすでに車ではなくてまちづくりに入ってるということは、前回の質疑でもさせてもらいましたけども、これから行政のライバルは他都市ではなくてトヨタになる可能性も十分あり得ます。

 

だからこそ私たちは、時代の変化に伴った広島県庁、そして組織の在り方を共に考えていかなければいけないと思っております。

 

しっかりと私も勉強して質問してまいりますので、今後ともよろしくお願いします。ありがとうございました。