○質疑(村上委員) 

長丁場のところ、すみません。端的に質問させてもらいます。
まず、先日、沼南高校の鷹の巣校舎のほうに視察に行ったんですけれども、今後普通科をなくして職業科2科の学校となる沼南高校で、前回の質疑でも6次産業を意識した学科間連携を行う取組で効果的な学習活動をさらに充実させるという答弁をいただいたのですが、まず、鷹の巣校舎の中にある食品加工所ですがクッキーだとかが作る事ができる環境が必要です。
目指す6次産業への運営を考えると投資するべき事案だと思うんですけれども、今後どのように計画しているのかお伺いします。


○答弁(高校教育指導課長) 

 

沼南高等学校につきましては、来年度から家政科と園芸
デザイン科の専門高校になることから、新たな教育目標や育てたい生徒像の検討を進めており、現在、自他を大切にし、地域と社会に貢献することができる生徒を育成するという目標を掲げ、教育課程の編成等の準備を進めているところでございます。
具体的な教育活動といたしましては、6次産業の視点に立った農産品の生産、加工、調理、販売に関するプロジェクト学習や、保育施設や福祉施設へのフラワーアレンジメントに関する学習など、家政科と園芸デザイン科の生徒が一緒になって取り組むことなどを想定し、各種指導計画等を作成しているところでございます。


県教育委員会といたしましては、学校が目指す教育目標や育てたい生徒像を実現するために、教育課程の編成に係る指導、支援に加え、施設整備をはじめとする必要な支援を関係課と連携しながら進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。


○質疑(村上委員) 

 

かなり老朽化が進んでいますが、特に農園散水の池から水をくむポンプがかなり老朽化して、何度も学校で直している現状があります
し、あとPCもこれからスマート農業を考える上でネットインフラも整っていないという現状があります。
鷹の巣校舎の老朽化による課題をどのように認識しているのかお伺いします。


○答弁(施設課長) 
 

委員言われました沼南高校鷹の巣校舎のポンプにつきましては、
農園で散水を行うために校舎横の貯水池から水をくみ上げることに使用しておりますけれども、老朽化をしておりまして、不具合が生じた場合は修繕により対応しているところでございます。
この鷹の巣校舎のその他の施設設備につきましても同様の状況もございますけれども、このような中で、まずは安全確保を最優先しつつ、教育活動への影響ができるだけ生じないよう、緊急性の高いものから順次、不具合等の解消や施設設備の更新に努めているところでございます。今後とも各学校の実情を踏まえながら、適切に対応してまいりたいというふうに考えております。


○答弁(学校教育情報化推進課長)

 

失礼いたします。ネット環境の整備についてお答えいたします。
国のGIGAスクール構想によりまして、校内通信ネットワーク整備につきまして、県立学校全100校の整備を今、進めているところでございますけれども、1か所ごとに多額の費用が必要となりますことから、常時使用している普通教室のある本校舎を優先して整備を進めております。
鷹の巣実習地など本校舎から距離が離れた農場等につきましては、教育委員会のほうで調達してまいりますモバイルルーターを必要数、学校に配備することで授業に支障がないように支援してまいります。


○質疑(村上委員) 

 

今モバイルルーターのお話をされていましたが、10年先を見据えた施策展開ということを一つ掲げている中で、LTEだと、機能的には3Gと言われてせいぜい4Gまでいけばいいぐらいかなと。
要はスマート農業を実践する上でIoT、AI機能の実践登用できるのかっていうのは、難しい。
じゃあ、これからスマート農業というのはどういうふうな形の立ち位置にあるかっていったら、汚れずに、もうかる農業というのが考えられる時代が来る中で、ネット整備もしっかりとやっていかないといけないと。
他都市の農業科では、今、日本情報処理検定1級を取ることなどを目安に情報処理に対する見識を持ち取り組んでいますが、教育委員会はどのようにお考えなのかお伺いします。


○答弁(高校教育指導課長) 

 

専門学科における資格取得に係る取組につきましては、学校において生徒の進路希望や学習状況に加え、産業動向等も踏まえ、生徒の実態に合った資格の種類でありますとか等級を設定し、取得に向けた指導を行っているところでございます。
その際、生徒に学習目標や進路目標を持たせ、資格取得に意欲的に取り組ませることにより、専門的な知識、技術及び技能の定着はもとより、実践力の習得でありますとか、自主性、創造性を養うことなどの学習効果を高めているところでございます。
このようなことから、科学技術の進展を踏まえ、農業科を含む専門学科におきましては、デジタル社会に対応した基礎的、基本的な情報処理に関する知識、技術のみならず、情報活用能力を習得させるために必要な各専門分野における資格取得の在り方については研究を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。


○質疑(村上委員) 

これから情報化社会になっていく中で、デジタル化が進むと、農業科で日本情報処理検定1級を持つことで職業選択の幅も大きく広がると思うんですね。
地元企業に根づきやすい県立高校の生徒さん、そういった状況の中からも、企業に設備投資を含めた連携なり提携を結んでいって、教育委員会だけではなくて、商工労働局等とプロジェクトを組むべきだと私は考えているのですが、お伺いします。


○答弁(高校教育指導課長)

 

 産業技術の進展に対応した専門学科の教育課程の編成実
施に当たりましては、産業界と高等学校とが一体となって進めることが重要であるということから、教育委員会といたしましても関係部局と連携を図り、確保、支援に努めているところでございます。
これまで本県の取組を御紹介いたしますと、農業科に関しましては、農林水産局、JA広島中央会、県立農業技術大学校及び農業科を設置する高等学校で構成する広島県農業教育連絡協議会、これを設置し、地域産業を担う人材の育成に係る学習プログラムの開発等を行っているところであります。
また、工業科に関しましては、商工労働局、有識者、企業関係者、高等技術専門校、職業能力開発協会及び工業科を設置する高等学校で構成する広島ものづくり技能検定協議会、これを設置し、も
のづくり検定に係る教材の開発等を行っているところでございます。
教育委員会といたしましては、引き続き学校において次代の産業を担う人材の育成を図れるよう、産業界や関係部局等と連携を図って学校の支援をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。


○質疑(村上委員)
 

広島ではサンドボックス等の取組による連携等もしっかりと考えていただきたいなと思っております。
それと、これから県立高校においてグローバル教育と異文化教育は、共生教育とは違うと思っております。


2020年の学習指導要領の中で、AI翻訳機やアプリなどを有効活用
して言語活動のさらなる充実ということを期待されているんですね。

要はアプリや機器を使いながらの課外授業や学校外でのコミュニケーションを取っていく、現場に即した授業の仕組みを検討するべきだと思うのですが、お伺いします。


○答弁(高校教育指導課長) 

 

県教育委員会では、これまでの社会を活躍するためのベースとなるグローバルマインドでありますとか、実践的なコミュニケーション能力の育成に向けて、系統的な異文化間協働活動を推進しているところでございます。
課外、学校外の取組といたしましては、例えばでありますけれども、尾道東高等学校で、尾道駅前で通訳ボランティアとして外国人観光客に英語でまちを紹介するなどの取組をしたりでありますとか、福山商業高等学校では、ESSの生徒が駅前の商業施設で開催されるイベントに参加し、外国人にインタビューする活動などを行っているところであります。


また、西条農業高等学校では、姉妹校であるイタリアの農業高校の生徒とSSH事業に関係する共同研究の内容についてウェブ会議を行うなど、積極的に外国人と交流を図る機会を設けておるという状況があります。

県教育委員会といたしましては、教育課程、この内容はもちろんでありますけれども、外に関わらず、多くの外国人と触れ合う機会を有効に活用するとともに、生徒が外国の文化に触れる活動を充実してまいりたいというふうに考えておるところでございます。


○要望(村上委員)

 

自分の言葉で話せるっていうのも大切ですが、私が言いたいのは英語や英語翻訳機の使用の仕方で、いわゆるその機械を使って外国人の方と会話をすると。

文科省も優しい日本語や分かりやすい日本語というのを推奨しているように、例えば『さっきすごい地震があったな』っていう、ばくっとしたしゃべり、会話をした場合、翻訳機だと『グレイト』っていう言葉で返ってきちゃったりするんですよね。
そうではなくて、『先ほど大きな揺れの地震がありました』といった感じで、日本語の使い方、要は日本語をしっかりと文化として根づかせていく、教育に、いわゆるこの場合はチカクになっていくわけです。だから、英語教育というよりは、日本語教育に近い形での英語の使い方っていうのが国内における異文化交流授業として、僕は考えていただきたいと思っております。

最後に要望です。

今回1,200名もの定員割れがある中で、沼南高校や三次の看護学校など、特色ある改革をどんどん進めていってくださっているんですね。

私は公立高校方針について賛成していくような立場でやっていたんですけれども、募集停止の手続の措置に関してはも5年後にはまた生徒が激減していく中で、もう少し丁寧にしっかりと手順、説明責任を果たせるように、要望して終わります。