福山城の管理は、公共施設の管理に民間の能力を活用しつつ住民サービスの向上を図るとともに、経費の節減等を図ることを目的とした指定管理者制度により、福山市の委託事業として外郭団体が施設管理を行っています。

 

 

大阪城や名古屋城の取組みを踏まえ、福山城のあり方について提案したいと思います。福山城の指定管理者は外郭団体により行われており、施設運営の意図も限定的で、民間活用という意味からすれば形骸化していると言えます。


そこで、新幹線駅前に立地している福山城の特性を生かしたパークマネジメント事業を実施し、複数の福山市の有力企業と長期委託契約を行い、収益を福山城改築工事への積立基金とする福山城基金条例を制定することを提案します。

大阪という大都市だからこそ民間での事業化が可能なのであり、福山という地方都市での民間委託が本当に機能するのか、という意見が出てきそうですが、実は、地方都市の城でも実施されてきています。



 松山城の管理運営は平成20年度から地元の伊予鉄道に委託し、天守閣の観覧券と路面電車の1日乗車券をセットで販売するなどPRに工夫を重ね、来場者数は平成25年度には約40万人に達しています。

浜松城も平成
18年度から管理運営を地元企業に委託し、春の花見のシーズンや元日に開城時間を延長したり集客イベントを開催することで来場者が平成17年度の約8万人から平成24年度には約168千人まで倍増しています。

高知城でも民間に委託されていますし、ヨーロッパのドイツでは古城を宿泊施設として開放しています。福山城も城での宿泊や結婚式、映画・ドラマのロケ、城イベントなどを通して、収益をあげる城とし、自分の事は自分で稼ぐお城づくりに仕上げ、来るべき時期に福山城の真のあり方について明示すべきではないか、と思っています。