本日、お客さんである数学検定協会に行って自分が話したこと。

 

AIとデータで予測できる時代

数年後には、「AIとデータの時代」が来ると言われています。間違いないです。

では、AIの目的とは何かといえば「予測」です。予測を正確にできるのが良いAIです。この予測を正確にするために、AIとデータがあります。

 

原因があって結果がある
すべての結果には、原因があります。原因があるから、結果があります。だとすれば、原因から結果は予測できるはずですが、なぜできないのか?

過去と現在の状況によって、その次の未来が決まっているのですが、我々はその予測方法・計算方法を見つけられていなかっただけです。そう、原因は1つではなく、たくさんありすぎて、複雑に絡み合って結果を導いています。どの原因がどのくらい影響を与えるのかが複雑すぎて計算できなかったのです。
例えば、ある会社の株価も、各店舗での売り上げ、仕入れ材料の値段、天気、検索やSNSのトレンド、競合他社の売り上げ、外国との為替などの数百個の数値などから影響をうけて、未来が決まっているのです。

 

それぞれの原因の影響度を計算する

これらの大量のデータに、個々の「重み」と言われる影響度の係数をかけて予測する時代になるのが「AIとデータ」の時代です。

この膨大なデータの中から、どの数字がどれだけの影響力をもつのかを高速で計算する。それらを階層化し、微分を使い誤差をなくしていく。

そのために、世界各国・各が激しい競争をしています。

それぞれの重みの係数を正確に計算するには、データが多ければおおいほど、正しくなり、未来の計算が正しくなります。

 

計算のイメージ

例えば、ある大学生の将来年収予測を計算する場合、学歴、IQなどは重みを高めにつけて計算します。健康には中ぐらいの係数、好きな色には小さい係数、生まれた曜日にはゼロに近い係数、これらの係数をすべての原因にかけてから足し算すると近づくはずです。

その上で、原因と結果のパターンのデータを大量にいれて、個々の係数を微分して、もっとも誤差の少ない係数を見つけ出すことがAIの仕事です。

 

AIとは何か?
AIとは、多くのデータから未来を予測する技術です。
AIとデータが各国の経済競争力を決める次世代において、コンピュータが理解できるのは数字だけ。数学が各国の技術進化競争のカギを握ります。

 

官ではなく民

たくさんのデータがあるほど計算が正しくなりますが、日本の国の場合、国や自治体はデータを持つことを嫌がります。ほとんどのデータは個人に紐づけされ、個人情報に近づくからです。

民間であれば、本人同意をとって、データを活用していくので、こちらの方が未来予測に近づけると思います。