勿論、出題されたのです。


……それが教育者の務めだからです。



お忘れでしょうか?……津波で大きな被害を出した『大川小学校』のことです。


明治期に起きた『三陸大津波』の詳細は、吉村昭さんの著書にも明らかですが、民間に伝承された『津波てんでんこ』も『津波到達点の碑』も、「あの時」の大川小学校教諭諸氏に活かされることは有りませんでした。


教諭諸氏も被災者となった経緯もあって、余り喧伝されることは有りませんでしたけれど、確かにそれは「教育の失態」に違い有りませんでした。



あの事故を受けて、無念を感じなかった教育者は居ないはずです。『一体何のための教育なのか』ということです。


科学とは、『仕組みの理解』に他なりませんから、子ども達に地震波の仕組みを教えた教諭達が複数居ながら、たかだか10mの高台に「子ども達を連れ」て避難した迂闊さは、責められても仕方の無い失態というものでした。


彼等は読書をしなかったのでしょうか?……私も信じられない思いであの報道に目を凝らし、耳を澄ませていました。


「先生!ここにいたら僕達死んじゃうよ!」そう叫んだ小学6年生の魂の進言は、「自らへの忠誠心を重視する半端者」によって黙殺されたことになります。


心有る教育者ならば、特に最上位校の理科・社会担当者であれば、直後の入試で『触れない訳にはいかない』と、私murai1122は考えたのです。



そして、入試に『たくさん』出題されたのです😊💧……心強いことです。


あの「バカ者」は赤っ恥ですが、恐ろしいことに、知性の低い人というのは、反省しないので平気なのです。自分に都合の悪いときは、「他人のせいにして」黙っているだけですからね。それに思い付きで話すので、覚えてもいないのです。



教育者と塾講師との違いは、見識と教養であるべきです。正しい塾屋を目指す当ブログ読者諸賢にも、見識と教養の蓄積を心よりお勧め致します。


教科書やテキストだけの「学力」には、それほどの価値は無いのです。子ども達は、意欲と行動力さえ身に付ければ、後は自分で学んでいきます。


正しい塾屋を目指すキミ達は、どうぞ本を読んで、見識と知性・教養を養ってください。間違っても、子ども達の自分への忠誠心などという矮小な価値観に囚われてはなりません。



「先生!ここにいたら僕達死んじゃうよ!」


そう叫んだ小学6年生は、当時私が勤めた進学塾において、東日本大震災における『唯2人の被災者』となりました。


石巻の職員諸氏が大切に育てた宮城の麒麟児は、「つまらない大人」の体裁のために還らぬ人となったのです。



私が現役を退く気持ちになった遠因でもあります。「この糞シジイ(ガキ)共!お前ら忘れたのか!」ということですね。


塾屋の卵のみなさん、熱心に謙虚に努力を続けてください。今養う知性が、いつかきっと必要になる日が来ますから。