奴が「アイツなんかどこにも受からない」と言ったKくんは、その当時、教室の1番手の男の子でした。
私はその手の「呪い」に敏感でしたから、直ぐにそのKくんと話しました。
曰く「宿題をやって来ないことが有る」のだそうで、それをして「どこにも受からない」とは、傲慢というものだと思いました。何より、入試結果が出た後で、「……な?」なんて言われるのは業腹というものですからね😊💢
私はKくんに志望校を訊きました。「渋幕」という答えでしたので、「なんで?」と聞き返しました。「開成に行きたいけど合格しないから……」というのが、彼の返答でした。
塾屋諸賢は、「呪い」の解除の方法くらい、身に付けておかなければなりませんよ。
私は重ねて言いました。「なんで受からないの?」……「○○先生がそう言ったから」。
こんな簡単な呪いは、直ぐに解除です。
『そんなことないな。自分でも分かってるだろ?』、『キミは合格の最右翼にいる……ならば、どう受かるか?だろ』と、私はいいました。
奴等は、「自分の言うことを聴かない生徒」が嫌いなのです。だから呪う。そして、その呪いは言葉でしか有りませんから、言葉で解除されます。
「でも、○○先生は受からないって……」……ここが分かれ目(岐路)ですね。
私は重ねて言いました。『合否を決めるのは○○先生ではないよ……』
「じゃあ、…?」、『勿論、受験の神様が決める』……『でもキミは、既に神に言祝がれているだろ?』……「えっ?」……『キミは、この教室の1番なんだよ?』
『この教室の1番が、御三家に合格しなかったことは、……これまでに1度も無いからな』
「……」……これで決まりです。
彼の眼は「キリッ」と引き締まって、「僕は合格できますか?」と、重ねて私に訊きました。答えは勿論『当たり前だ』。さらに、『キミの成績表は、3年前の卒業生と同じ軌道を描いているよ』……『そして、彼は開成中学で片岡賞を受賞している』。さらに、『キミにも、教室の後輩達を叱咤激励して貰わないとな。キミにはそういう責任が有るのを忘れるな』
『はい!』……これで大丈夫です。
その社会科担当者は、「宿題の到達度で、自分への忠誠心を測る」のです。しかし、中学受験は『特定の一般人の思惑』を考慮しません。
こういう「嫌な大人」は、中学受験の世界にも存在します。
彼等は、『子ども達の成功を重視しません』。
しかし、中学受験の結果については、『受験の神様』と、ごく少数の『正しい人』だけが合否を左右します。忘れずに😊♪