安倍元総理の銃撃事件から、三日が経とうとしています。

未だに、信じることができませんし、心の中に大きな穴があいた状態が続いています。安倍元総理のご冥福をお祈りしたいと思います。

安倍元総理に初めてお目にかかったのは、自民党が下野をしている最中の2011年秋。私が自民党の次の衆議院選挙の候補予定者(埼玉1区支部長)に決まった際でした。

安倍事務所に挨拶に伺った私に、1時間近く、マンツーマンで、どのように有権者の皆さんと信頼関係を築くか、小選挙区で勝ち抜くかについて、アドバイス頂きました。

総理経験者の方から、「こんなにも丁寧にアドバイスを頂けるのか」と感激すると同時に、「何としても政権を奪還する」という安倍元総理の並々ならぬ決意を感じました。

その後、私は、候補予定者として、地元での活動をスタート。

1年程経った、2012年秋には、安倍元総理が、自民党総裁への返り咲きを果たされました。

そして、いよいよ決戦の衆議院選挙というタイミングで、安倍総裁(当時)に、私の応援のため、浦和駅前にお見え頂きました。

私自身は、初めての街宣車の上からの演説。多くの聴衆の前で、右も左も分からない状況でしたが、演説が終わって、安倍元総理から「1年間よく頑張ったね。自信をもってやれば、必ず勝てるから。国会で会おうね。」と励まして頂いたのが、非常に印象に残っています。

安倍元総理は、言うまでもなく、憲政史上最長の長期政権を確立し、日本経済を成長軌道に戻すとともに、世界における日本の存在感を大きく高めた、我が国が誇る偉大なリーダーです。同時に、私個人にとっては「優しく、親身な大先輩」であり、たくさんのことを学ばせて頂きました。今でも、安倍元総理のあの柔和な笑顔を二度と見られないということが、信じられない気持ちのままです。

それだけに今回の事件は、大変無念でなりませんし、民主主義の根幹を成す選挙中に、言論を封殺する行為を、断じて許すわけにはいきません。

残された我々にできることは、安倍元総理の志をしっかりと引き継ぎ、この国をより良くするために、全力で取り組むことだと思います。

まずは、アベノミクスの目指した経済再生を今後もしっかり進めます。ロシアのウクライナ侵攻により、世界的に物価が上昇しています。物価高対策・賃上げ促進に全力で取り組むと同時に、グリーン・デジタル・スタートアップなど、今後の成長分野への国内投資を拡大し、強い経済を実現してまいります。

また、安倍元総理が提唱し、世界全体の目標となった「自由で開かれたインド太平洋の実現」に向けて、外交・防衛の強化を着実に進めてまいります。まずは、年内に、厳しい安全保障環境の中にあっても、我が国をしっかり守り抜くため、防衛力の抜本的な強化に向けた道筋を明確化してまいります。

さらに、安倍元総理は、全ての世代が安心できる、全世代型の社会保障の実現に向けて、幼児教育・保育の無償化や待機児童の解消を推進されました。3人の息子の子育てと仕事の両立に日々格闘している私としても、子育て世代の代表として、社会全体で子育てを支える仕組みの実現に向けて、引続き全世代型社会保障改革を推進してまいります。

その上で、安倍元総理が最後まで意欲を示されていた憲法改正も、国民の皆様の理解を得ながら、早期の発議と国民投票の実現に向けて取り組んでまいります。

今回の参院議員選挙では、自民党63議席、与党76議席という、大変大きな支持を頂きました。

私としても、岸田政権を支える総理大臣補佐官として、安倍元総理の志をしっかりと引き継ぎ、国民の皆様からのご期待に少しでも応えられるよう、今日から新たな気持ちで、職務に取り組む覚悟です。引続き、皆様のご指導をお願いいたします。

※写真は2014年の総選挙で再度浦和駅前に応援にお見え頂いた際のものです