今年も恒例の節分鬼の宅配をした。各教室に突入する前から子ども達の叫び声が廊下に響く
20年以上に渡り怖い鬼を演じて来たので子どもたちも赤鬼さんを恐れている。園の玄関近くの2、3歳児の教室からはずっと泣き声が聞こえてくる。だから低年齢グラスは中に入らず教室の扉をどんどん叩いてガラス戸を揺らして通り過ぎていく。
しかし、年中グラスからは本格的に暴れまわる。子ども達は前日からたくさんの紙玉を用意して基地も作り臨戦体制だ。突入すると子ども達は一目散に逃げ回り,教室の隅に向かう者,教室から出ようと走り出すもの,そして先生に抱きつくものとパニックに近い。そしてみんな泣いている。
向かってくる子どもはほんの2、3人だけだし、仮に向かってくれば容赦しないから結局逃げ回る事となる。
年長グラスで教室の隅に泣き叫びながら紙玉をもって立っている女の子がいた。数人がその隅にいたが追い込んだら先生の方へ逃げだしたが、この女の子だけか逃げ遅れ1人になった。
無言で一歩、ニ歩と近づいて行く。紙玉を握る手がますます震えている。涙で頬が濡れている。そして恐怖の眼差しで赤鬼を見上げて声が出なくなってしまった。そのなんとも表現のしようのない女の子の表情を目の当たりにした瞬間,赤鬼さんはサッと反転しその場を後にした。
お面のしたで涙がでていた。
怖い思いをさせた。ごめんよ。
ギャオー!

