小学1年生から浪人まで毎日一緒にお勉強だ。監督はね、生徒の評価は成績や理解力のある無しというよりも、生徒個々が年齢相応に監督の事を信じきっているかどうかを思いがけず知ることで計っていると思える。生徒の寄せる信頼が時として痛いほどわかることがある。

 

高3女子と総合型入試の小論指導をしていた冬。朝の10時から窓越しに差し込む雪間の日差しの中、添削した文章を懸命に見直しながら監督の前に立っている生徒の眼から大粒の涙がぽたぽた零れ落ちた。その姿を見てもらい泣きしたことがあった。

 

中1の英語グループクラスで前置詞ONの接触の意味を実演で説明していて、椅子が抜けて床に転げ落ちた。生徒たちが大笑いしているから

「笑っている場合か?監督大丈夫ですかとか何とか言えんのんかいな!」と怒鳴り散らした。すると女子生徒がさっと立って手を引っ張って起こしてくれた。

 

ある中3の個人クラスで、問題を解かせ説明をするといつもそばに来てずっと横に立って聞き続ける男子生徒がいた。親にそのことを話したら「監督の事とても信頼しているから自然にそうなるんですよ。あの子は」とお母さんが言ってくれた。

 

六高でも新潟大でも首席だったある生徒が「監督の英語の授業はあまり役に立たなかったですが、数々の余談は人生を考えるうえで非常に参考になりました。私に子供ができたら監督の小論講座に絶対入れます!」と置手紙を残してくれた。

 

意図して出来ることではない。お互い人として真正面から向き合っている大切な証だと思う。まさに生徒との絆だから!
 

監督