お勉強が出遅れてどうしようもない高3男子がうちにいた。

地力の無さと人柄の良さが背中合わせの高校に通っていた。

 

ある日、授業の後「○○○とこは男4人兄弟だから毎朝お母さん、お弁当作りが半端じゃないなあ・・」と聞いた。

「いえ5つです!」

「何で?」

「父ちゃんの分もありますから。」

「そうかあ、それは大変だ。お母さんに感謝しないとなあ。」

そいつはしばらく黙ってから

「監督・・・おれこないだ・・そんなこと普段は言わないんですけれど弁当箱をカバンから出すとき母ちゃんに、たまたまありがとう!って言ったんです。」

「お母さんきっとうれしかっただろうなあ。」

「そしたら母ちゃん、大きな声で御礼なんか言わなくていい!母ちゃん毎日弁当箱みておまえ達がこうして全部食べてくれていたらそれだけでうれしいんだ!

そう言いました。」

「そうかあ・・・」

そう応えたら声が出なくなってしまってしばらく窓の外を見つめていた。

 

母の愛は無償の愛だ。

こいつは「母ちゃん」のその愛にしっかり支えられて今日まで来ている。

 

レインボーランゲージハウス

進学塾部門 アップリフト 監督

六日町分校