パターン1 ビビる!

まじめで偏差値53程度 緊張感が高まりすぎて点数をおとす。数年前ある男子生徒ががビビってしまって60点近く落としたことがあった。ショックで東京に本試験をうけにいくのが怖いといった。その後猛烈に過去問を指導して専修に合格した。自己採点で英語は96点(100点換算)もとった。開き直ったというかもうビビっている余裕などなかっただろうな。

 

パターン2 ビビらない!

全国平均さえないのに一流大学をめざし、事実上の私立専願なのに新幹線で12分移動して長岡駅前のホテルをとって受験する。偏差値48程度(迷門高校の典型)。点数や判定センサーがないか、こわれている。よって試験ができなくてもあまり、いや、ほとんど気にならない。にもかかわらず「自己採点はしないで月曜日にみんなで一緒にやりましょう。」と学校が言った年もあった。自己採点させるとショックで月曜日に休むからだそうだ。すごい高校だ。監督はそれを聞いてあきれて声が出なかった。

 数年前ある生徒は4日後に帰ってきたデータベースセンターの判定を見て「いい(E)判定でしたよ!」と満面の笑みで報告してくれた。監督は「見事だ!もう何も言うことない」と心の底から褒めた。

 

パターン3 ビビる意味がないのになぜかビビる。

学力もないのに一丁前の大学を希望し続けるから本番でびびる。このパターンの生徒が多いのではないか。ないものねだりタイプ。自分の財布の中身を見ない。お財布に1280円しか入っていないのに、ぬけぬけと虎ノ門にある五つ星のホテルオークラのフロントで「今夜ツインで一泊とまれますか?」と聞く。そして金額を聞いてびっくりする。まさにお財布の現金が偏差値40 ホテルの代金が偏差値70で門前払い。ホテルのフロントは親切に笑顔で宿泊代(現実)を説明してくれるが受験(学力)はそうはいかないよ。

 そういえばホテルオークラで思い出があるな。友達の結婚式があった。200人くらいのゲストの披露宴だった。開業医の息子である新郎の友人代表としてスピーチを頼まれていた。いつも原稿なしでぶっつけ本番、その日は「新郎の○○君がいかに人生を醒めて生きているかをご披露します。」と突然切り出した。そして新郎のしぐさを数十秒ほどまねた。会場全体がドーンという感じの大爆笑になった。コーナーに控えるウエイターさんたちまで下を向いて笑っていた。本人に1番受けて椅子から落ちそうになり新婦が慌てて腕をつかんだくらいだった。式の後、おかあちゃま(新郎の母の呼び名)がわざわざ「ZOさん(監督のこと)よかったわよ! ほんとおもしろかった あれ!」といってくださった。

 あの挨拶も場違いなのだが、受験の場違い(学力と志望大学のミスマッチ)はお笑いでは済まないよ! ミスマッチのせいでビビるんだから滑稽としかいいようがない。めちゃくちゃ熱いホカホカのたこやきをほおばって「ハーッフーッ ホぐホぐ 熱い!」と言ってはきだすようなものだ。それを見て一緒にたこ焼きを食べている友達は「きたない!」って横を向く。

監督