E判定ばっかで三者面談でぼろくそ

親から「大学に行かせるお金がもったいねぇ。」と言われた。

 

ところが春になって気が変わった。

すっかり陽気がよくなりまして根雪も溶けてもうすぐ田植えがはじまるな。

水をはって毎晩カエルの鳴き声を聞きながら勉強も手につかず、おれっちがEをとろうがAになろうが今日も学校の近くの電線に集うカラスはどこに行く当てもなくカアカアと青空にむかって鳴いている。

いいもんだなぁ 田舎は 

おらがふるさと、南魚沼

 

大学なんか行かなくてもいいや この辺で仕事探そうかな

田んぼも畑もあるしなんとかやっていけるかも

ばあちゃんもこっちに残れば「軽自動車をシェアしていい。」と言ってくれた。

それにここに居れば盆おどりで浴衣と村のうちわで踊る良っちゃんに毎年会える。卒業したら隣町のスーパーで働くっていってたから。こないだ「そんな成績で大学行ってなに勉強するつもりだぁ?」って言われたな。

 

めっきり裏の御山は新緑で飾られて、ばあちゃんは明日から山菜採りだ。

いいもんだなぁ ふるさとは はぁ・・・・

コロナ 脱炭素 テレワーク 水源 自給率 人情 つながり・・・

いろんな意味で地方の魅力(地力と言う!)が膨らみはじめているな。

                

               東京から南魚沼Iターンして25年の監督