生徒が心配そうな顔で初めて書いた論文を見せる。大体2カ所くらい赤い線が入っていて、最後に2,3行のコメントが書いてある。
「これ誰が見たの?」
「学校の先生です。」
「担任?」
「はい」
「担任の指導科目はなんだい?」
「はい 生物です。」
「ほう・・そうか おまえの高校では試験まであと1ヶ月しか無い状況で全く論文を書いたこともない生徒の論文指導を生物の先生がするのか?」
「・・・・・・」
「この間言った過去問の資料配付の件はどうなってる? この1回目の論文、おまえの受ける大学と全然違うじゃないの?」
「はい先生に言ったのですが、同じ分野だからまずこれをやろうといって全く取り合ってもらえませんでした。」
「あと1ヶ月ちょっと、過去問も見ないで関係の無い大学の過去問の論文を書いてどうするんだよ?」
生徒は下を向いてしまった。
そしてぽつりと言った
「監督、大丈夫でしょうか?」
監督は泣き出しそうな生徒の充血した目を優しく、しかし厳しく見つめながら言った。
「おまえは結膜炎か?」
きゃははは・・・
「監督ひどーい!」
いつも通りかわいい笑顔に戻った。
状況説明
上記の内容はほとんど事実にもとづいています。特定を避けるため一部の事実を変えています。この高校だけでなく大体ほかの高校もこんなところでしょう。実態は時間が無い 指導者がいない 準備ができない そういう「無い無い尽くし」で推薦入試の論文に向かう子供が多いと思います。
うちの生徒に論文一発で一次のD判定をひっくり返し意中の公立大に合格したのがいました。2次試験のための論文指導中「監督の言われることは学校と真逆です!」と言うから「当たり前だろう!うれしい。」と答えて2人で笑った事を思い出します。
何万字も書かされたり、ディスカッションを重ねたり、1時間ぶっ通しで監督の余談をケラケラ笑って聞かされるうちの生徒が全戦全勝してきたのも上述したような背景があるからに違いないでしょう。それにますます高校生の常識や世の中への興味、そして文章力が劣化してきています。これで国政選挙の投票をさせるなんて怖い 怖い こわいわ!
さて本題にもどりませう!!!
論文必勝の鍵は関連分野のテーマについて生徒とのディスカッション
わかるかなあ・・
国立の医学部看護に公募推薦で進んだある生徒は、ほとんど書かせず、ずっと余談ばかり聞かせましたが、本人はノートを作って関連テーマをまとめていました。「そんなノート必要ない!」と言ったけれど、その年の面接は口頭試問みたいになっちゃって、生徒の作った小論対策ノートが役に立ったのです。
監督の論文指導は笑っただけで全く役に立たなかったけれど、合格したからめでたしめでたし。今この生徒は学科でTOPです。頑張って10万円の賞金とったらお好み焼きをごちそうしてね!おり枝さん。
監督

