その1 中3受験生を見ていて
昨今、明らかに学力が低下してきている。学力だけでなく常識・思考力・表現力、そういう基本的な力も劣化している。そういう中、合格ラインが変わらず維持できているのは長高などの名門高校だけで、この域の高校の中には15%程度(5教科で75点)合格ラインが下がっている高校や、県下で最低レベルの競争率、そして軒並み定員割れの高校がつらなる。なぜこんなことが起きるのだろうか? 情報化の時代 ますます賢くなるほうが普通なのに逆にレベルが下がっていく高校に未来は無い。実は高校の未来でなくそこに通う生徒たちの未来そのものなのだけれど・・・
その2 あの日の思いで
12月末に「学校で絶対無理といわれました。」そういって中3女子が父親と相談にきた。監督は生徒と2人で綿密な作戦を立てて高校入試まで2か月ちょっと必死でお勉強をした。そうは言っても1月の最後の確認試験も間に合わず全然だめ。その上「私立は行かせられない。」と両親そろって口を揃えた。2月に倍率が発表となり30名ほど落ちる。その時点では明らかにその人数に入っていた。さぞかし不安な日々だったと思う。日々のお勉強の積み上げが何らかの理由でうまくいかないまま部活中心の日々を2年半過ごしたつけが回って来ていた。
それでも前日までお勉強を続け希望校を受けた。中卒覚悟だった。
合格発表の日、歓声が響く会場から電話をよこした。
「合格していました。ありがとうございました。今からレインボーにいきます。監督いらっしゃいますか?」
お父さんと2人で入ってきた。かわいい顔に満面の笑み浮かべて立っていた。
監督が「辛かっただろう。不安だったろうな。1回も弱音を吐かずよく耐えたよ、良かったね。お前が踏ん張ったから合格できたのだよ。いい子だ!」と言って抱きよせたら表情が一変して震えるほど泣きだした。監督のセーターの右肩がこの生徒の涙でべちょべちょになった。それを父親が呆然として見ていた。自動扉がお父さんの揺れに反応して何度も開閉をくり返した。
この子はレインボーで監督とお勉強した2ヶ月間おそらく食べ物の味さえ分からなかったと思う。そばで見ていてそれが分かっていた。
この生徒はこの春大学を卒業し晴れて社会人になる。
受験模様もさまざまだ。
みんな おめでとう! 今日の日を忘れるんじゃないよ。
監督

