冬になるとあの頃を思い出す。雪が君の髪に踊っていた。夕暮れ時、笑顔でかけてくる君を六日町駅の階段で待つのが好きだった。

 

春先に僕が風邪をひいた時、おでこに手を当てながら僕の顔を覗き込んだよね。心配そうにみつめながら。

夏、バイト代の封筒を落とした時、君は泣いてくれた。まるで自分の事のように。

秋、ポプラの葉っぱで埋め尽くされた公園のベンチで一言も話さないで何時間も座っていたね。

 

どっちが傷ついたのかわからないけれど、こんなに早く別れがやってくるとはおもいもしなかった。

 

好きになればなるほどぎこちない自分がそこにいたんだ。不器用なくらい不自然な僕が・・・

もう君に伝えようがないけれど

ごめん・・・

監督