雪の向こうでおぼろに夕陽が見えた。僕の袖を引っ張る彼女の手の上にそっと手を重ねた。

初雪が二人の手の間で溶けた。

 

「つらいよね・・・」

そういうのが精一杯だった。

 

彼女は肩を震わすように泣いてしまった。僕は夕陽に霞む彼女の影を両足でしっかり押さえていた。

 

初恋 初雪  春が来ても 二人の恋がとけてなくならないように・・・・

監督