数年前、高校の合格発表の日。 午後2時過ぎに一人の中3女子がお父さんと一緒に報告に来た。その生徒は自動ドアが開くなり満面の笑顔で「合格しました。ありがとうございました。」と大きな声で言った。後ろでお父さんがニコニコ顔で何度も頭を下げられた。

「わー良かったなあ・・・よく頑張った。ほんとにいい子だ!」と監督はほめた。引き寄せてハグをしながら

「この2か月つらかったと思う。泣き言も言わずよくついてきた。そんな〇●〇の努力の結果だよ!」と言った瞬間、その生徒は泣きくずれた。そして監督の超高級海外ブランドカシミアセーターの肩口がべちょべちょになった。

 

12月末の三者面談で「絶対無理」とはっきりと言われ、本試験まで2か月の時点でレインボーに相談に来た。滑り止めの私立は受けずに中卒覚悟の受験だった。監督は授業中、非常に厳しく補習をかけたし、すさまじい量の問題もやらせた。基礎がないから大変だったろうが、いつも返事と笑顔を絶やさずにひたすらついてきた。「精神的に強いなあ、この娘は」と思ったな。自分で自分を励ましながら、監督との出会いを信じてくれて、この子なりに限界まで頑張った。15歳にはぎりぎりだったと思う。だから泣いたんだ。

この生徒は今年大学4年生になった。

監督