受験の失敗がまだ尾を引いている。
「私って本番いつもだめなんです・・・」と下を向いた。
監督はこう言った。
「シドニーオリンピックで女子フルマラソンで見事にぶっちぎりの金メダルを獲得したのは日本の高橋選手と小出監督だ。小出監督は早くから高橋が金メダルをとると公言していた。それは高橋の高地トレーニングを含む練習量が世界1だったからだ。NHKがそのトレーニング風景を取材したとき、高橋は豆だらけの足を見せて「今日も走りたいのですが、豆のせいでドクターストップがかかってしまって・・すみません。」と申しわけなさそうに答えた。オリンピック当日予定の地点で小出監督が声をかけ高橋はゴールまで相当距離があったにかかわらずサングラスを放り投げて小出監督に返事の印をかえして突然スパートをかけた。当時優勝候補で2位につけていた外国人選手が試合後に「あの時点のスパートは常識外れで高橋は絶対持たないからいずれ勝機が訪れると思ったが、高橋のスピードはおちなかった。」と言った。スタジアムに高橋一人が戻り1周を走り切った時点で2位以下の選手が入ってくるほどの完勝だった。
ええかぁ! これから10万語以上監督と入試英文(練習)を読む(積む)ことになる。国語も社会も、数学だってもうぶっちぎりの量をやり切る。来年の試験の日まで「もうあたしこれ以上できない。後悔ない!」と断言できるくらいのお勉強をし倒すんや。そして本番にのぞめ。それを勝てる奴のひらきなおりという。オリンピックの100M決勝じゃあるまいし、お勉強は絶対裏切らない。番狂わせなどない。コンマ何秒の戦いじゃないんだ。実力があれば仮に熱がでたって負けない。受験とはそういうものや!」
この生徒は押し黙るように聞いていた。
やってくれると思う。1年後弱い自分に負けないすごいお勉強の量(苦労)をひっさげて立ち向かってくれると思う。
どっちもお前だ。だから出来る。
監督

