監督の実演付きの面接指導を忠実に守って、6倍超えの競争率を乗り越えPTの世界では日本1といわれる名門大学に入った女子がいた。監督は女子に、「絶対お尻を見せるんじゃない。」と教える。 そして面接が終わって「ありがとうございました。」といって立ち上がったままドアまで下がるときは、試験官を見つめたまま右手と右足、左手と左足をろえていそろりそろりと床から足を上げずに後ずさりするよう下がれと実技指導までする。最後はスカートを両手で持ちげるようにして軽く斜めに体を傾け「えへ!」という感じでかわいくお辞儀をする方法まで実演して教える。
この生徒は受験の日の夕刻、東京から戻ってレインボーに報告に来た。
まずさっそく2人で論文の内容を検討した。1番は「当たった!」と思ったが、2番がパッっとしなかった印象を受けた。ただ1点気になったことがあった。それは面接での出来事だった。
「監督ぅ・・」
「なに?」
「あたし面接で笑われちゃったんです!」
「なんで?」
「お尻を見せないよう後ずさりして下がって部屋を出ていこうとしたら後ろをみていないのでドアにめちゃくちゃドンとぶつかって面接官の人に大笑いされて恥ずかしかった・・」
監督は面接の時絶対,尻(ケツ)を見せるなとアドバイスするんだ。さらに右手と右足、左手と左足を揃えて後退しなさいと実演までして教えるんだ。
生徒は笑ってみているけどね。こいつはちゃんとやってのけたんだ。
「手もそろえたか?」
「もちろんそんなへんな歩き方はしませんよ!!でもちゃんと監督にいわれたとおりお尻を見せなかったんですよ!」
偉い!この娘は一生を決める大切な面接で監督の指示を守るという無謀な賭けに出た! そして受かった!
なぜ受かったんだろう?
小論で勝ったことは間違いいない。ただそれだではない。
壁にぶつかった大笑いした面接官もこの生徒の論文を読んでいる。
この子のひたむきで初心な瞬間をきちっと感じ取ってくれたはずだ。論文を読んだ時「、ああ、壁にぶつかったあの娘か・・・」とね。だって面接で後ずさりを意識的にして壁にぶち当たる受験生がいるか?多くの子供を面接している教官だもの、しっかり見てくれたに違いない。
この子の論文には人生に対する直向きさ、高齢者へのいたわり、地域の睦、そういうことをしっかり意識して18年間生きてきたあかしが表出されていた。、それとバックでドアにぶち当たったこの子の人となりがピタッと重なって高く評価されたんだと思う。
高校の面接練習で椅子の左にたてとか、お辞儀の角度とか、面接官の目を見すぎるなとか・・面接練習で決まりきった質問の想定練習を繰り返して勝てると思うかい?
素の魅力 地の力を前面にだせばいいんだ。18歳の!
おめでとう 完全な勝利だ!
それでこそ監督の生徒だ!
大学受験生よ!面接でケツを見せるんじゃないぞ!

