夕暮れ時に新幹線の駅のベンチに寄り添う2人

　監督はその昔、3千回上越新幹線に乗って浦佐-東京間を往復し、東京駅の真横にある本社に出勤せずにそのまま東海道新幹線に乗り換えて時には博多まで出張した。原則日帰り主義だったので駅弁は1日4個食べた。そばについてる部下が「今日もＷにされますか？」と駅弁を2個買いに行ってくれたものだ。監督の月当たりの交通費は50万を超えた。もちろん浦佐から東京の新幹線定価代は別。定期代は桁違いだったな。

そういうことで大体ほとんどの新幹線の駅を知っているが、何よりユニークで驚いたのはここ上越新幹線浦佐駅だ。それは駅のベンチで地元の高校生がデートをしていたのを目撃したからだ。

青いブレザーの高校生カップル。人目をはばからず男子の膝の上に横たわる女子のその大胆さにビビってしまい、男子の体が硬直していた。上越新幹線浦佐駅で夕刻6時過ぎ、１階西口におりてきたのはその日監督一人だった。