「自分に自信がない。」と生徒が言う。 特に六高生に多いように思う。

 

最近も高3男子が、晩年にさしかかった定年間際のサラリーマンみたいに

「監督の話に出てくる他の生徒の話をきいていると、おれと全然違うなあというか。俺にはできないなあとつくづく思います。」といった。

 

監督は即こう言った。

「お前はこれまで1回も本気になったことないだろう。お勉強でも何でも。だから自分を知らないんだよ。自分がどれほど踏ん張れるか!」

 

何もTOPに立てとか偏差値で70を取れとかそういうことを言っているんじゃない。全力で1回やってみて自分なりに変化を体験しておく、それも今のうちにといってるんだよ。それを「成功体験」というんだ。どんな小さな成功体験でも経験すると、その後の人生で踏ん張れるんだ。ちなみに監督の成功体験は小学4年の時、算数の試験でクラスTOPに立った。自分ではまぐれであることはわかっていた。でも身体が浮くほどうれしくて、そこから本気になった。何もかも劇的に変わった。まさに算数がトリガーとなり成功体験を経験したと思う。万年体育委員だったのに2学期は委員長になっていた。小6の3学期には市主催の学力試験で2000人中TOPに立った。朝登校したら先生方が出迎えてくださったことをおぼえている。その後、国立大を滑って浪人したり、就職では最終面接でおっこちたり、社命で受けたMBAの試験におちて人事部長が会長のとこへ謝りに行ったりといろいろあったけれど、いつも平気! どんなに失敗してもうまくいかなくても自分に向きあってある種の自信を失わずにやってこれたと思う。

 

高3男子にはこう結んだ。

「お前はポテンシャル大きいよ。大きな組織に向いている。自信を持っていいんだ。とにかく「今」を全力でやってみろ!」

少し表情が明るくなって「はい!」といった。

いっぱい生徒をみてきているからわかるんだ。こいつはモノになる。

 

監督