朝から晩までお勉強、土曜日もなく、夏休みも2週間だけ、さらに校舎が使えないからと、元旦から場所を借りて自習をさせられる。 3年間、勉強浸けなのに希望の国立大学には届かない。それどころか全国平均ちょっと越のレベルで低迷している。
さすがに何かおかしいと気づいたのだろう。
「私ってやっぱり頭が悪いのでしょうか・・」と自嘲気味に聞くからこう答えた。
「レインボーにいれば英語でも数学でも8割〜9割越は普通。だから今の実力は明らかに低いよ。ただ頭が悪いとは思えない。頭が悪いとわかっていれば監督は受けないから。早い話、懲りないというか・・学校のやり方がおかしんじゃないかなあ・・」
「そうですよねえ・・」とため息交じり
「ミスマッチの一言につきるな。」
「え?」
「お前たちの平均的な学力と希望している国立大学との差が大きすぎる。中堅私立でちょうどいい程度がうようよしているんだからそれなりに受験をすればいい。ないものねだりをしてもしょうがないよ。」
「世の中、上には上がいて下には下がいる。国立大を受けるべきとか、進学先のゾーンは高校単位で一律に決められない。例えば、県下上位にある長高でも国立医学部レベルの生徒からみると自称進学高にすぎないとばっさりいうものもいるよ。大学受験勉強に関して、学校の指導は利用するべきは利用すべきであって、何から何までかぶせられるべきではない。」
「でも監督、県下でうちほど勉強をしている高校は少ないのじゃないですか。 それなのにどうして負けちゃうんですか?」
「生徒間のばらつきが大きい高校は的を絞って全体をぐいぐい引き上げる指導が難しんだよ。クラス内でもその愚かさ加減にびっくりしたことがあるだろう? それだよ。」
「そういえばひどいのがいますよ。大体やめていきますけれど。」
「英語でもお前たちは高3レベルなのに副詞の働きさえはっきりしていない。そらあかんわ!点はとれへんよ。呆れてしまウマって感じかな。」
監督

