監督の子供が今から4年前にアメリカの大学を決めたころ、何かのパーティーでホノルルの自宅に来てくれたゲストの一人に、「合格できたことはとてもうれしいですがこの分野でいいのかどうか・・はっきりわからない」と息子がコメントすると
「問題ないわ。あそこの学部はすばらしい。
大学4年間は何を学んでもいいの。その間にやりたいことを見つけマスターに進めばいい。」
当然のようにそう言ってくれた。彼女はアイルランドの名門大学出身の天文学者
そばにいたアメリカ人が「あの州立大はいいところだよ。特に君が進む音楽学部はとても有名だね。おめでとう!昔の話になるけれど自分が大学生のころ、あそこはロシア研究で有名だったよ。冷戦の影響下だったなあ。」 彼はNY公共図書館で長きにわたり司書を務めた。
欧米のひとは大学を100%就職と切り離し学究の場と考えている。明らかに。
だから大学4年間好きなことを学べばいい。そういう言葉をよくきく。だから専攻も複数選べる。そしてその4年間でゴールを見つけマスターコースに進む。そこで職業にかかわる勉強を究めるのだ。
一方日本の子どもたちは18歳で仕事を意識した専攻をきめねばならない。アメリカ人の間では早期に社会に若人がくみこまれる日本のシステムは(悪い意味で)有名だというひとがいる。つまり、戦後、欧米に追いつけ追い越せという時代の要請が受験システムにまで大きな影響をあたえてきたということだ。それなら余計に日本の18歳には進路のガイダンスがいるのにカウンセラーさえ日本の高校にはいない。
大手塾が受験ガイダンスと称して堂々と公立高校を回って説明会を重ねているがそんなもの全く的外れだろう。受験システムが変われば即日用無しさ。
進路指導と進学指導は全然次元が違うんだ!
この先、アメリカの大学に合わせて日本も秋入学に移行していくだろうし、センター試験一本からもう少し巾を広げた選考過程にはいっていく。しかし、まず最初に変えるべきは大学4年間の学部選択の自由度を日本の18歳の子ども達のために拡げてやることたろう。
そう職業選択と切り離して。しかし人手不足で企業側の青田刈りが進んでいるように思える。逆行しているなあ・・これじゃ世界に勝てないよ。 大学は就職予備校じゃないんだ。
何が創造性と自主性を備えた人材をわが社は求めていますだ! 笑わせるなよ。こういうシステムで創造性や自主性を備えた世界に通用する若者が育つと思っているのかい?
監督

