既に国立を見事に決めているうちの六ちゃん女子がさっき電話で

「監督、ブログ読みましたよ。笑っちゃいました。今、私も合格体験談を書いているんですけど」というから監督は

「お前の先輩の○○△とかは、去年一言もレインボーのことを書いていない・・・監督はショック・・」そこまで冷静に話したが、その直後からは、最大限声を振り絞り話している生徒のことなど気にせず以下のフレーズを連呼したのだった。

「裏切者!」

「うそつき!」

「不正直もの!」

「二重人格!」

2回繰り返した。聞いている生徒は呆れているだろうがもう止まらない。

特にこの生徒は授業中よく余談を聞かせ、なんでも笑って聞けるようトレーニングを積んできているという安心感、さらに今、六高に提出する「進路の手引き」に栄光を勝ち取った先輩の記録を書いている最中であるという状況判断から、2年連続で「レインボーのおかげです!」を書かないというようなことでは伝統が廃れてしまうと焦ったからだ。なおも続けた。

「ジギルとハイド」

「食べた後の弁当箱」

「入っているときのお風呂のふた」

「議員の政務調査費」

「車の殆ど走っていない17号浦佐バイパス」

「職員室で居眠りをして授業をすっぽかす高校教師」

「高齢のためか、教務室から教室まで歩くのが遅くて時間がかかりすぎ結局チャイムが鳴ってしまう教師」

「競争率が0,6もないのに志願変更でさらに下がる県立高校」

これだけ言ったらわかってくれるだろう。

全ての質問に

「レインボーのおかげです!」

と書きなさい。後先考えなくていいからこの一文を隙があったら入れるんだ!

いいな。

「はい!わかりました。書きまくります!」                                             監督