公園の朝 マイクロバスが止まる。先生2人と生徒たちが十数人降りてきた。福祉施設の課外授業だろうか。少し遅れて一人の女の子の車いすが加わった。同じく施設の男の子が大切に押している。その特殊な車いすを見てもわかるが、この娘さんの体は不自由でほぼ全身が動けないようす。あの姿勢だといつも上だけをみているのだろうから、自分が今どこにるのかもすぐに判断できないかもしれない。その女の子もみんなとおなじ遊歩道の一角に集合した。

そして女の子は両目でしっかり上空に広がる雲一つない青空を見上げる。

夏 強い日差し 青い空 まぶしいかなあ・・・そして

その子はやがて満面の笑みになった。空に向かって口が開いた。

監督は公園の駐車場の車の中。だから声はきこえない。でも聞こえるような気がした。

「わーっ お空がきれい!」

そう言っているのかもしれない。青空の青がその子の両目に映った。

尊い時間がそこに流れる。まるでミッションのように男の子がシッカリ車いすをささえている。

 

その夜クラスで中3達にその話を聞かせた。あの女の子の笑顔を生徒たちに伝えたかったから。

                                                   監督