去年12月に六ちゃん3年男子Sをこう書いて褒めた。

 

「センタープレで英語筆記166点をとった。六高で4番になった。春の時点で70点 六ちゃんで122番だった。昨日のKパックも165を超えた。「力がついたなあ。」とだけいった。うなずきながら「ありがとうございます。」と静かに答えた。

先週末の特別講習でみんなの前で初めて褒めた。ほんの数か月前までは下を向いてひたすら監督のライオン教育に耐えるしかなかったのがウソのようだ。すごい努力をしたに違いない。「わからない単語や語句は辞書を引き倒して周辺の語句も軒並み読み続けて来ました。」といった。

 実は成績の伸びをほめているんじゃないんだ。9割獲るやつもいるんだからまだまだだ。

こいつの誠実さに惚れるんだ。2年生からみている。ひたむきさ、くじけない強い思い、そしてどんな小さ連絡でも必ずその日のうちに丁寧に返信をくれる礼節。この間もこれまでの読解の問題集を持ってこいといった。学校に登校しそのかえりにレインボーに来る。リュックいっぱいに30冊以上詰めて持ってきた。 大きな体で無口だからよくわからんが重たかっただろう。

 成績でもたつき限界を感じていたころもあったと思う。だが一貫してついてきた。叱ってもぼろくそいっても努力を弱めない。 厳しく言いながら

「これで勝たせないといったいどうなる」監督は何回もそう案じた。

正答率が伸びず問題集の効果がでない。親にも時限を切って100点を超えないときは大幅な指導の練り直しになると連絡をしていたくらいだった。

 いい進学をはたし希望をしている有利な就職をとげてほしい。監督も多くの部下を会社時代見てきたが、お前のような新卒ならどこの部署にも優先して監督の部に入れると思う。

なぜか それはお前は一本筋が通っている。約束を守り自分にきびしく、そしてなにより苦労を続ける事が出来る。

 

いいかい、受験はここからだ。六高で4番でもお前の行きたいとこはE判定。それが現実、厳しい先が待っているかもしれない。

されど志はゆるがず ひたすら走るんだ ゴールまで。

成功を願わずにはいられないなあ。」 

 

そして大学受験、その男子はどうなったか。

無事センターで英語筆記は160を超えリスニング込みで200に達し、希望の大学の一角に食い込んだ。納得して!!満足して!!希望を持って!!!東京に出た。

 

こういうことなんだ。監督は伊達に褒めない。そして気まぐれで叱らない。

先で苦しむのがわかっているから、先で後悔するのが見えてるから厳しく言うんだ。

だから監督がこの辺の自称進学校群を厳しく語ってもそれは気まぐれではない。

少なくとも自分の生徒については先が見えるし彼らの未来に責任があると考えている。

 

                                                     監督