六高3年は26.、27日に最後の模試をうける。実は監督はその問題をすべてもっているんだ。
先週末、冬の特別講習の初日、生徒たちに真新しい袋に入った模試セットをわざとらしく見せた。
「これお前たちが来週受けるKパック模試だ。全科目ある。答え入りだ。」
みんなきょとんとした顔でみている。監督はつづけた。
「5万円でどうや・・・」
沈黙が続く。
監督は封を開けて生徒全員の方を向け袋をフリフリして
「どうやこの香り。。高得点の香りや・・・うううん・・たまらんやろ」
生徒の一人がよだれを垂らしている。それを監督はみのがさない。
「よし!もうひとこえ 3万円でどうや」
空気がピーンと張り詰める。
きっと誰かが買う。こいつらは全員点数に飢えているはずだ。もう点数をあげるにはこれしかないんだから・・もう一押しだと何回もKパックを揺する。
1分が過ぎた。
誰も手を上げない。
だれものってこない。 おかしい こんなはずではなかったのに・・・・
そうか これが六ちゃんのプライドなんだ。
六高生は点数はないがプライドは持っているんだ。
感動した。
せっかくだから言っておこう。プライドを捨てるくらいでないととてもまともなとろにはいけないんだよ。本当のプライドがないからこんな低いレベルに何年も甘んじていられるんだな。
監督

