監督はかなり知り合いが多いけれど、秀才と言えばこいつかな。

IUJの大学院生だったころ、朝の2時までお酒を飲んでべろんべろんで朝が来る。その日は朝から試験だ。ただでさえわからないのに全部英語ときている。当時のIUJは今と違い欧米の学生も結構いた。なんとこの友はその中で断トツの1番を取った。みんな驚いたが二言目には「あいつならやれそうだな・・」と納得してしまう。監督は「え!なんでなんでこんなに頭の出来が違うの?」と情けなさを通り越して拍子抜けしたことを思いだす。頭にきてその晩もそいつを誘って飲みに行ったような気がするな。

 

3年前になるかな、浦佐に遊びに来てくれた。久々に思い切り話し込んだ。レインボーの六日町分校も連れて行ってみてもらった。親友はいくつになってもいいものだよ。

その夜、聞いた。

「なんで医者にならなかったの?」

「ああ医学部のこと?あれは通るかどうか見てみたかっただけですよ。」

どう想像を絶する答えだった。お酒が鼻に入ってせきこんだよ。

「今子供の数学を教えていて図形問題が苦手な子供が結構多いけれど子供のころどうだった?」

「あのですねえ、図形問題は100%証明できるから問題になってるんですよ。だから必ず解けるようになっているんです。」

監督「・・・・・・・・・・」

彼は受験英語についてこうも言った

「私は全然話せませんよ。会話は全くダメ。ですけれど高校時代、筆記は100%です。全問出来ました。つまり文法は100%OKです。」

すごいでしょ。昨日の書いた会社の後輩といい、この友人といい世の中にはこういうのが結構いるんだな。努力と時間でこういう連中が集る大学に仮に進めたとしても話が合うんだろうか? そういう疑問が浮かんでくる。お勉強頭ってできる奴はすごいんだなあ・・・

そういえば大学院のときの指導教官の先生を思いだす。東大出の官僚で外務大臣の元秘書だった。週1回論文の指導をうけに先生の部屋にいく。1年間大変御世話になったし尊敬していたけれど今でもこの印象を忘れない。つまり

「ここまで頭がいいと怖い。」ということだった。本当に怖さを感じたんだよ。先生にね。

                                                       監督