超難関大をねらっている高2が夕方マスクをしてやってきた。
「風邪か」
「はい 今日は朝から調子が悪くて学校を休みました。」
そういえば昨日も別の生徒が「監督 おれ今日学校休んでいるのでうろうろできないんです。この辺」といったな。
さてこの生徒との英語のレッスンをビデオにとって他の生徒に見せたいくらいだ。こいつの学校の英語教師たちにも見せてやりたいくらいだ。
生徒も監督も英文を前に何も言わずひたすら辞書をひく 沈黙の中、辞書をめくる紙の音だけが数分続く。
監督は心の中で
「いいぞ いいぞ」と繰り返しながら興奮をを覚える。
辞書をひきなさい
「忘れました」
「辞書きょう学校においてきたのでかしてください」
「電子辞書しかありません・・」
ここ南魚沼の自称進学校(監督に言わせるとKJはJK 六高は六ちゃんで両高とも単なる普通高校)は
電子辞書まみれのKJと辞書を学校で引いたこともない六高だけ。
模試の学年平均を見れば英語の学力はいかに不十分かよくわかる。
さっきまで監督の前にいた生徒こそ本当の「学び」だ。対極と言う言葉では言い表せない学びの差がそこにある。
時々文系女子にいる
「私英語は好き!」なんていうたまたまレベルと決定的に「学び」のスタンスが違う。
よって実力も全然違う。難問の時大きな差が出る。
この生徒は英語が好きでも嫌いでもない
日本1の理学部には必修だからやっているだけだ。 難関英作も大きな課題だ。
しかし「学び」のスタンス、「構え」が全然違うんだ。獲りにかかっている。点数をとりきるために法則をしっかり把握しようとする。
こいつの受験は先の見通しは立っていない。英語だけでなく7教科偏差値が70近くいる。
「無理だ。あきらめよ。」と1年の終わりにいうつもりだったのが今もそれを言わずに黙々と学ばせている。こいつに「筑波大位にしておけ」といま言ったらおそらく涙を流して「やらしてください。」というだろう。
同じ高校の国立医大をめざす女子がこの間言った。
「監督。私のこと心配しないでください。あの大学に行けるのなら私はどんなに負担が増えてもいといません。やれます。」
上述の男子と同じような決意と覚悟を感じた。勿論今の判定は全然届いていない。先は長い。
目標を高く持って努力する彼ら・・怖い位の真剣さをひしひしと感じる。
どうか未来を勝ち取ってくれ! やりきっておくれ!
監督

