実はこの生徒は中2の時から5年も教えている。お兄ちゃんも教えた。この間大学3年になって1年のカナダ留学から帰ってきて監督のとこへ顔を出してくれた。妹に当たるこの高3女子とは長い付き合いで話も弾むから個人指導の時は余談ばかりしている。楽しく笑ってもろもろ話題が弾む。教えていても一発で入るし質問もふるっている。優秀だしマナーも思いやりしっかりした娘だ。監督には買ってきた事はないが数学の講師には「私一人食べるのはわるいから」といって自分と同じおやつを2つ買ってきたりする。講師の分だ。少ない自分のお小遣いをつかってだ。そんな子供は今まで一人もいない。
そんなやさしい娘の指導も5年目に入っていた。そして一昨日怒鳴りつけて初めて監督の前で泣いたわけだ。悔し涙を流したわけだ。
厳しく言って驚いて泣いたのではない。当たり前のことをストレートに言われて心に食い込んだのだ。真剣にやろうとしているのだけれど自分の甘さを突かれてどうしようもない気持ちになったのだ。
実は大きな声を張り上げる前ひとつ質問をしていた。
監督「昨日の模試はどうだった。自己採点結果はでているのか?」
高3女子「いえ まだです。」
監督「まだって? 何のために模試を受けているのだよ。結果を知らずにどうするんだ。」
高3女子「怖くて採点できません。」
監督はそれをきいて「ここでこの愚かさ加減を知らしめないとこの子の潜在能力とは大きくかけ離れた結果を招く」と危惧したな。案の定クラスの中で何回も甘さゆえのできなさ加減が露出したから「お前本当に真剣なのか?本気なのか?お勉強をなめんなよ」といったわけだ。
昨日も書いたけれど教育だから生徒と先生の強く確固たる信頼の上にすべてが成り立つ。
厳しいトレーングを積ませ、一緒に走り込みそして勝負の日を迎える。
そして教え子が無事ゴールにたどり着いた時、テープの向こうに誰が立っているのだろうか。学校の先生か? 友だちか? 親か?
限界まで力を振り絞り苦労を重ね辛抱をしてやっとゴールにたどり付いた時、時には傷だらけで帰ってくるかもしれない。その生徒を監督なら誰より真っ先に抱き上げて「よくやった。いい子だ。本当にいい子だ」と言ってやりたい。苦労をしっているから。思いをしっているから。
だから叱ることもあるんだ。褒める日(未来)のためにね。
監督
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