浦佐大橋の上をたった一人でKJ女子が自転車で帰る。今日も小テスト完勝だから、お家にさっさと帰れるわけね。緑の高級国産車で信号が赤に変わるのを回避すべくアクセルを踏み・踏み・している反対車線の監督を鈴は目敏く見つけていつものように大きく手を振る。
朝に余裕 夕に笑顔
鈴の前に小テスト無し 鈴の後ろにも小テストなし
その時川面から突風が吹き上げる。鈴は左手は自転車のハンドル、右手は大きく上に掲げ監督の方を向いて手を振っている。鈴のスカートがふわふわ踊り始めた。
まくれあがってしまいそう!鈴は慌てて右手を股に挟みこんで向かい風の中漕ぎ進む。
ああ 風の中の鈴
まさに夏の風鈴かな
監督

