さっきは連絡ありがとう。帰省の疲れも出ず元気で新学年を迎えられて安心した。

ここ浦佐がお前にとって「掛け替えのない」(他のもので代替することができない、大切で失いたくない物や人を表す)ものでよかった。故郷には土、 空気、 水、 友だち、そしてお前の育った家があり、父と母が生き、お前が一人でも今日も変わりなく安全に暮らしていることを願っている。そしてお前の帰りを待っている。

 

 

振り返れば13歳の夏、ホノルルの空の下「浦佐の空気と水が恋しい。でも僕は絶対負けない。雪の中毎日傘をさして小学校に通ったことをおもいだしながら」と言った。

それから6年、今度は遥かインディアナに飛びたった。

とうとう浦佐から1万Ⅰ千キロも離れて暮らしている。この先どこに行くのだろうか・・・

お前がいくつになっても故郷を思い、どんな苦しい時も安らかな気持ちに浸れることをねがう。

 

                                                   父より