監督の授業は子供たちがよく爆笑したり、思わず手を打って笑ったりする。

でも監督はそんなに面白いことがない。

大好きな吉本新喜劇をみていても実はほとんど笑わない。黙ってみている。

だから、監督もレインボーの生徒のように、どっとわらってみたいなあといつもおもっている。

 

 あまり面白いこと言う人が監督の周りにいないなあと半ばあきらめていたら身近にいた。先月入会した中3女子だ。これまで部活一本で成績はぼろぼろできたけれど確認試験5教科で150点あげなければならないという。だから個人指導をしている。とにかくよくついてくる。もう学校で授業中、歌をうたうのをやめたからよくなっていくはずだ?  基礎がないわりにはなんでも一発でこなしていくからどんどん問題をやらせるんだ。だって中途半端なことではこのままでおわってしまうから。昨日の数学、全問正解で来ていたら突然、ある問題でつまった。

「学校の先生が数字を並べてなんとかかんとか言ったのですがそれしか覚えていません。だからできません!」とぬかすんだ。

「なんやそれ?さっきもいったみたいに数字合わせのまえに図表認識だろう!座標だろ!一体何ちゅう愚かなこと教えているの?免状持っているの?」と静かに申し上げた。

そしてご説明をして

「もう1回やってごらん」

「はい」

「こういう愚かな問題は、監督はね秒読みをすることにしているから10秒以内でやりなさい。」

そういって

「10! 9! 8!」と大きな声でカウントダウンした。

するとその女子はすがるような目をして1秒ごとに

「いや! いや! いやあああ」

と大きな声でシャープを握りしめて叫ぶんだ。

監督は吹き出しちゃった! 久々にどっときたなあ・・・笑いが。

すばらしいセンスだ!

レインボーの生徒は何人も経験しているが、監督の秒読みは7から4まではないんだよ。

8の次は一気に3になるんだ。だから生徒たちはいつもそれを聞いて

「えー!!」とさけぶんだなあ。

だけども、この女子はその「7」を聞く前に「いや いや いや」と叫んだからオチを知らずに実質助かったわけだ。

そういうわけで、今にも泣きだしそうな目にほだされて結局秒読みをやめた。

「わかった。じっくりやってごらん」と監督は続けた。

するとその瞬間平然とした顔で

「できました。変化の割合は4です!」というんだな。しかも正解だ。

だからまた笑った。

結局10秒かかっていない!

本人は理解できないと思うが監督はまた噴出した。

答えがあっていなかったら笑えない。正解を出せるところが笑いを醸し出すんだなあ・・・

 

監督