英美里ーちゃんがレインボーに入会した。

「こんにちは 英美里―です。よろしくお願いします。」

「あら英美里ーちゃん、私服だとずっと賢そうに見えるわね。」

「きゃははは・・ 制服だとばかみたいに見えるってことですか?」

「いや六高女子の冬制服と徽章は素敵だよ」

「徽章はいいですけれどね・・」

 

さて、至急読解トレーニングを始めないといけない。時間がない。一刻も早く英語筆記でまず全国平均へホップ、150点へステップ、試験当日に180点へジャンプだ!

 真新しいノートを広げてライトハウス英和辞典を右におき読解問題集を両手にとって英美里ーちゃんは神妙な顔をして監督を見つめる。

監督は厳かに威厳を漂わせ声をできる限り低くして演歌のさびに入る直前の渋い声で言う。

「英美里ーちゃん、受験は孤高な戦いで結局は生徒次第なんだよ。全ての結果は生徒個人に帰する厳しいものなのだ。受験は団体戦とか何とかここ南魚沼にある高校は愚かなことを言っているが受験は100%個人戦だから。良子ちゃんも邪魔なんだ。クラスメイトも全員ライバルだ。友達に模試の成績でかってなんぼの世界なんだよ。そしてもう一つ、受験には最後の砦のゴールキーパーなどないから。受験生は全員フォワードで攻撃あるのみ、得点能力のないフォワードなど存在価値がないから。いいね!」

英美里ーちゃんは真剣な顔で時々うなづきながら監督の話を聞いている。その直向きで可憐な目、吸い込まれそうな澄み切った瞳(pupil)・・・・・それに引き込まれて監督はおもわず言ってしまった。

「でもね!英美里ーちゃんなら監督がゴールキーパーになってあげる!」

あれ????こんなこといっちゃっていいのかなあ??

良子ちゃんに知れたらなんて言われるかわからないなあ・・・

監督