今日、浦佐は花火大会だった。花火師のスケジュールが詰まっているのかなあ、あいにくの雨の中の強行だった。さらに雲がはっていて花火が見えないほどだった。

花火が上がるたびに大きな音が響き渡る。
「ドーン」
「ドーン」
そしてつづいて
パチパチパチ…
大きな光の花びらが上空で開き真上から落ちてくる。

登る花火を見るたびに
「頑張ろう!」との思いが重なる。
天空でぴかっと光の花が咲くと
「A判定の花!」に見えてくる。
しかしその夢のようA判定は瞬間で闇夜に吸い取られてく。
儚(はかな)くも美しい花火…私の夢のようだ。

花火はもう2時間前に終わったというのにまだあの儚い光が脳裏から離れない。
打ち上げのあのドーンと言う音が耳に残ったままだ。
「ドーン」
「ドーン」

そのうち
「ノー」
「ノー」と聞こえてきた。

もう寝よう・・・明日があるから・・・