毎年中学クラスの子供達から修学旅行のお土産をもらう。もう何年も前から事前に買ってくるものを監督はね、指定して誰が責任を持ってお金を集め買ってくるのか確認して欲しいものをGETするようにしている。そうしないと子供達の負担が増える。それに見るからに土産物という感じのまずそうな饅頭やプラスチックに金色のちゃちい飾りをもらっても処分にこまる。だから固い方の八つ橋をしつこく執拗に子供達に要求するのだ。今年のクラスはまとまりがよくかなり早い時期から担当も決まり手配が整っていた。しかしもらった八つ橋は過去10年で最小の紙箱入りだった。
クラスにいた子供達とその場で食べたらもう従業員の分さえ残るかどうか・・・・・・
そういえば過去最大は一昨年だった。不登校がちで非常に苦しんでいた男子がなんとか数ヶ月ぶりに登校し修学旅行参加にこぎつけた。監督は親から相談を受けていたからこの子と京都の話をいっぱいしたり、お土産は必ずこの店のこのサイズの絶対缶入りの八つ橋買ってくるようしつこく繰り返した。学校にも行けないくらいで突然修学旅行に参加できるのか半信半疑だったが難なく参加して数日後親とレインボーに顔を出してくれた。大きな包みを二つ持ってきた。二つの菓子折りで一つは缶入りの大きな八つ橋だった。「こっちは僕のおこづかいで買いました。」とその大きな缶入りの方を差し出してくれた。もう一つは「もらったお小遣いで買いました。皆さんで食べてください。」きっと母親の指示もあったのだろうけれどね、監督は、本当に嬉しかったんだな。八つ橋もそうだけれど「こいつにはこんなに苦しんでいるのに浮き世の義理をこうして果たす余裕がある。大丈夫だ。きっと復活できる。」とね。こういう子に限って「いっしょに食べよう。」と言っても手をつけない。小さな紙箱入を買って来てくれた面々は楽しそうに食べてくれたなあ…。
子供達と一緒で何かと楽しい日々である。


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