私のことを「監督」と呼ばせるのはなぜ?  レインボーの指導方針(その1)

 理由は簡単だよ。先生じゃないから。先生は君たちが通っている学校にいる。君たちは例えば選手のようなものだ。レインボーには未完の大器のような選手がいるよ。
監督はね、選手をよく見て指導プランをたてて、個別に強化するわけ。
選手がね「監督、もっと早く走りたいです。もっと強くなりたいです。」といってレインボーチームに入ったら、「ついてくるならどの大会でもださせてやるよ!」と応えるわけ。そして一緒に走り出すわけ。監督だから練習中は大きな声をだすよ。聞こえないものね、怒鳴るよ。しかることもあるよ。そして誰より褒めるよ。いい記録を出してくると嬉しいな。負けて帰ってきてもあきらめさせない。絶対に。励まして、励まして、励まし続ける。監督だから。惚れ込んでいる選手ほど本気でおこっているな。いろんな面でね。
学校で絶対無理と言われてうちに来て目標校に合格した女子生徒が去年、父親と報告に来た時、みんな見ている前でふるえるように泣いたなあ。監督の服が涙でぬれたものなあ。やっぱり塾の「先生」じゃそうはならないだろう。「監督」でないと。
シドニーオリンピック女子マラソンで金メダルを取った高橋選手。完勝だった。偉業だ。そして何よりコースを先回りして大声で指示を出し続けた小出監督は高橋にとって最高の「監督」だった。彼は大会前から「うちの高橋は世界1をとれる。」と公言し強化し続けた。
小出監督はすべてが見えていたのだよ。世界1の指導力だったわけだ。
レインボー生よ。いいかい。走るのは君たちだよ。監督がレースに出るわけではない。君たちが練習をかさね、より高く、より速く、より強くならねばならない。そのために監督がそばにいる。先週の木曜日の夜、レインボーの長高2年女子に「一緒に監督と御茶ノ水大学を目指そう。お前なら行ける!」と言ったら、大きな声で「いやです!」と言われた。うちの職員たちは大笑いだった。うまくいかないなあ・・・・・・・・・
選手が走ってくれないと監督は休業になっちゃう。
                                      監督