親がしっかりしていないと子供の将来は見えてこない。どこかで決定的に子供に影響が出ている。それが顕在化していないと思うのは親の錯覚。親の準備周到な長期間に及ぶ教育としつけが子供に大いなる果実を与える。将来を描ける子供に育つ。親がそのことを意図できないで子供を育ててきているとしたら、体は大きくなるかもしれないが、年相応の判断力や地力がついていない。だからそういう子供の判断や意思決定は未熟。特に昨今の子供たちは、甘く幼く表面的な認識で世の中を見ていることが多い。自分と周りにいる友達、そして携帯情報以外センサーが働かない。世の中の厳しさ、苦しみ、複雑さ,そして危うさに関心を寄せないで社会に出ていこうとする。子供は世の中をまず親から学ぶべきなのにそれがなされないとしたらそんな子供に人生の判断ができるはずがない。
 時々「私たち、結構仲がいい」という親子がいるがそれは違う。親の存在感が子供に染み渡っていないような親子関係は、肝心なことを教え込み真剣に人生を考える土壌をそもそも子供に植え付けられない。だから進路の話になっても子供は親の言うことに全く聞く耳を持たない。単なるうるさい部外者になり下がってしまう。それは不毛だ。
 高校進学と違い大学進学はこのブログで再々言っているように社会へ踏み出す最初の選択(登竜門)だ。この局面では親がお金を出すだけでなく最大の影響力を行使すべきだ。子供の一生の選択だ。少しはじっくり話してやってほしい。模試の成績とお金の話に終始しているようじゃ登竜門は開かない。そのことが身にしみてわかっているのは子供でなく親なのだから。

                                           監督